メドレックス、米国で誤用防止特性を有するフェンタニルテープ剤の特許査定が通知

■独自技術を適用したフェンタニルテープ剤MRX-9FLTが米国で権利化に一歩前進

 メドレックス<4586>(東証グロース)は25日、中枢性鎮痛貼付剤MRX-9FLT(フェンタニルテープ剤)に関する基本特許の一つである「誤用防止特性を有する貼付製剤」について、米国特許商標庁(USPTO)から特許査定の通知を受けたことを発表した。この特許は、米国の他、欧州、中国においてすでに権利化されており、有効期間は2037年までである。

■誤用事故を防ぐオピオイド貼付剤、米国で特許査定

 MRX-9FLTは、オピオイドの一種で医療用麻薬に指定されているフェンタニルを含む貼付剤である。フェンタニルは、重度の急性疼痛、慢性疼痛及び癌性疼痛に対して効果的な鎮痛薬であるが、使用後の貼付剤を幼児・小児が誤って噛んだり貼付したりすることで死亡する誤用事故が多発している。同社は、このような誤用事故を抑制・防止するために、貼付剤に独自の技術を適用した。この技術により、貼付剤が噛まれたり水分に触れたりすると、フェンタニルが不活性化される仕組みとなっている。

 同社は、MRX-9FLTが持つ誤用事故防止機能が評価され、「ファスト・トラック指定」を受けている。これは、重篤または生命を脅かす恐れのある疾患やアンメットメディカルニーズの高い疾患に対して治療効果が期待される新薬を優先的に審査する制度である。FDAとも協議しながら新薬承認取得に向けた開発を進めており、同件が同社グループの2023年12月期業績に与える影響はないとしている。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■国際特許分類や元素リストを用いて多様な解決策を自動生成  AGC<5201>(東証プライム)は1…
  2. ■Newton・GR00T・Cosmosを軸にロボット研究を高速化  NVIDIA(NASDAQ:…
  3. ■700億パラメータ規模の自社LLMを金融仕様に強化、オンプレ環境で利用可能  リコー<7752>…
2025年11月
 12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930

ピックアップ記事

  1. ■鶏卵高騰・クマ被害・米政策転換、市場が注視する「3素材」  2025年11月、師走相場入りを前に…
  2. ■AI株からバリュー株へ資金移動、巨大テックの勢い一服  「AIの次はバリュー株」と合唱が起こって…
  3. ■日銀トレード再び、不動産株に眠る超割安銘柄  今週の投資コラムは、政策金利据え置きの投資セオリー…
  4. ■日銀据え置きでも冴えぬ不動産株、銀行株が主役に  株価の初期反応が何とも物足りない。10月30日…
  5. ■造船業再生へ3500億円投資要望、経済安全保障の要に  日本造船業界は、海上輸送が日本の貿易の9…
  6. ■高市政権が描く成長戦略、戦略投資テーマ株に資金集中  「連立政権トレード」は、早くも第2ラウンド…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る