【どう見るこの株】情報戦略テクノロジーは初決算の1Q業績発表を先取り売られ過ぎ修正が増勢

■初決算に向けて業績好調、市場の期待高まる

 情報戦略テクノロジー<155A>(東証グロース)は、今年3月28日に新規株式公開(IPO)されたばかりで、今月5月15日に予定しているIPO後の初決算の今2024年12月期第1四半期(2024年1月~3月期、1Q)業績発表で、今期通期業績の連続増益が再確認されると先取りして売られ過ぎ修正買いが増勢となっている。同社の公開価格460円が、3ケタと今年のこれまでのIPO株26銘柄のうちでも2番目の低位に位置し、上場来安値からストップ高するなど値ごろ妙味があることも見直され買い手掛かり材料視されている。

■DX関連の旺盛なIT投資を享受しマッチングサービスなどが好調推移

 今2024年12月期業績は、売り上げ58億1100万円(前期比9.7%増)、営業利益4億1900万円(同8.6%増)、経常利益3億9400万円(同2.5%増)、純利益2億8600万円(同3.9%増)と続伸が予想されている。同社は、各業界大手のDX(デジタルトランスフォ-メーション)内製を支援する「0次DX」とDX実現のシステム開発をしている企業とITエンジニアをマッチングさせるオープンプラットフォームサービス「White Box」を提供するDX事業を展開しており、DX事業領域で旺盛なIT投資が続いていることが業績の追い風となっている。とくに「White Box」は、アジャイル型(準委託契約)として最小1カ月単位として体制を柔軟に変更可能としていることが独自優位性を強めている。「0次DX」では、今期新規エンジニア数を前期比23.7%増の271名、新規エンジニア数の1人当たり売上高も、前期比横並びの1億1400万円、「White Box」の総会員数は、同38.1%増の2885社と計画していることが要因となる。

 5月15日に発表が予定されている今期1Q業績が、この今12月期通期業績に対して、どのような業績進捗率を示すかが注目されている。

■既上場の類似DX会社に相対的に割り負けまず最高値調整幅の3分の1戻し目指す

 株価は、公開価格460円を2.21倍上回る1021円で初値をつけ、ストップ高して上場来高値1321円まで買い進まれ、その反動で上場来安値551円まで調整したが、売られ過ぎとして再度ストップ高を交えて710円までリバウンドし、足元では600円台出没を続けてきた。値ごろが3ケタと直近IPO株のなかでも数少ない低位株で、PERも、21.4倍と既上場のDX関連の類似会社に比べても相対的に割り負けており、直近IPO株買いを誘発し、まず上場来高値から同安値までの調整幅の3分の1戻し800円台回復を目指そう。(情報提供:日本インタビュ新聞社・Media-IR 株式投資情報編集部)

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