【どう見るこの株】東和ハイシステム、26年9月期も増収増益予想、AI・音声シリーズと社名統一でブランド力向上

どう見るこの株

■3期連続最高益見通し

 東和ハイシステム<4172>(東証スタンダード)は、前日16日に薄商いながら9円高の2378円と続伸し、25日移動平均線を出没する三角保ち合いに煮詰まり感を強めた。同社は、来年1月1日に社名(商号)を現在の東和ハイシステムから「Hiクラテス」に変更予定であり、これにより主力のAI・音声シリーズの「Hiクラテス」をアピールしブランド力が強化され企業価値が向上されると先取りしてバリュー株買いが増勢となった。今2026年9月期業績が、3期連続の過去最高更新と見込まれていることも、サポート材料として見直されている。

■新社名でAI・音声シリーズをアピールし3期連続の最高業績に弾み

 同社は、歯科医院向けの医療DX推進をサポートするソフトウエア開発などを展開しているが、この主力商品の「AI・音声歯科電子カルテ」、「AI・音声歯周病検査」、「AI・音声サブカルテ」のAI・音声シリーズの総称を「Hiクラテス」と命名している。今回の社名変更は、この総称を新社名とするもので、総称と社名を統一することによりAI・音声シリーズの認知度を向上させるとともにブランド力の強化も目指す。

 一方、今2026年9月期業績は、売り上げ24億8400万円(前期比3.2%増)、営業利益5億6200万円(同2.3%増)、経常利益6億6200万円(同1.6%増)、純利益4億5100万円(同0.8%増)と見込み、3期連続で過去最高を更新する。かかりつけ歯科医院向けの医療DXを支援する観点から補助金を活用したソフトウエアの開発・販売を進めるとともに、「Hiクラテス」の浸透に一段と注力することなどが寄与する。配当は、前期に「Hiクラテス」誕生の記念配当5円を上乗せして年間93円(前々期実績88円)に増配したが、今期は記念配当を落として年間88円を予定している。

■PER11倍、配当利回り3.7%の修正で三角保ち合いを上放れ年初来高値奪回

 株価は、前期第1四半期の好業績に高値反応し、トランプ関税ショック時には1877円と下ぶれ、第2四半期業績を手掛かりに2354円、前期業績の上方修正では年初来高値2549円まで買い進まれ、配当権利落ちとともに2300円まで調整、足元では25日移動平均線を出没する三角保ち合いを続けてきた。PERは11.7倍、配当利回りは3.70%と割安であり、三角保ち合いを上放れまず年初来高値奪回に再発進しよう。(情報提供:日本インタビュ新聞・インベストメントナビゲーター:株式投資情報編集長=浅妻昭治)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■AIとベイジアンネットワーク解析で165項目を抽出、複雑な因果関係を構造化  大正製薬は11月2…
  2. ■Blackwell GPU2140基で研究競争力を拡大  NVIDIA(NVDA:NASDAQ)…
  3. ■銀座の呉服店「むら田」店主・村田あき子の語りをまとめた書籍  KADOKAWA<9468>(東証…
2025年12月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293031  

ピックアップ記事

  1. ■日銀イベント通過で円高前提、紙・パ株が師走相場の主役候補  今週のコラムは、日銀の金融政策決定会…
  2. ■FOMC通過も市場は波乱、金利と為替に残る違和感  FRB(米連邦準備制度理事会)のFOMC(公…
  3. ■眠れる6900トンの金が動き出す、「都市鉱山」開発でリデュース株に追い風  今週の当コラムは、金…
  4. ■天下分け目の12月10日、FRB利下げで年末相場は天国か地獄か?  天下分け目の12月10日であ…
  5. ■AI・データセンター需要拡大に対応、測定能力は従来比最大2倍  リガク・ホールディングス<268…
  6. ■売り方手仕舞いで需給改善が後押し  師走相場では、リスクの大きい銘柄であっても、逆日歩のつく信用…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る