ispace、月面探査ランダー「RESILIENCEランダー」の熱真空試験を完了、2024年冬頃の打ち上げに向けて開発順調

■JAXAの施設で実施された試験、全ての基準を満たす

 ispace(アイスペース)<9348>(東証グロース)は6月27日、民間月面探査プログラム「HAKUTO-R」ミッション2で打ち上げを予定しているRESILIENCEランダー(月着陸船)のフライトモデルの熱真空試験を完了し、2024年冬頃の打ち上げに向けて開発が順調に進んでいることを発表した。

 今回の試験は、宇宙空間の真空条件及び温度環境を模擬する大型のチャンバーの中で行われ、ランダーの電源系、航法誘導制御系機器、通信系、熱制御などが、実際の宇宙空間での航行を模した環境で正常に作動することを確認した。ランダーに搭載された通信系を利用し、ランダーシステムへの接続評価や、コマンドの送信、計測機器からのデータ受信など、実際の航行を想定した操作確認も行った。

 ミッション2では、RESILIENCEランダーがフロリダ州ケープカナベラルからSpaceX社の運営するFalcon9で打ち上げられる予定。同ランダーには、複数の顧客のペイロードに加え、ispace欧州法人が開発するマイクロローバー(小型月面探査車)が搭載され、マイクロローバーを使用した月のレゴリス採取を予定している。

 ispaceは、日・米・欧の3法人でそれぞれの地域の文化や多様性を活かしながら、1つの統合的なグローバル企業としてミッション2およびミッション3の同時開発を進めている。2024年冬に日本法人が主導するのは、ミッション2、続いて2026年には米国法人がミッション3を主導する計画。また、2027年には、現在日本で開発中のシリーズ3ランダー(仮称)を用いたミッション6を予定している。(情報提供:日本インタビュ新聞社・Media-IR 株式投資情報編集部)

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