【注目銘柄】ムーンバットは猛暑関連株人気に低PER・高配当利回り買いがオンして7連騰

 ムーンバット<8115>(東証スタンダード)は、前日8日に18円高の968円と7営業日続伸して引け、取引時間中には980円と買われ4月25日につけた年初来高値1035円を射程圏に捉えた。今年6月21日に関東甲信地方が梅雨入りしたと同時に、全国的に気温が急上昇し、真夏日が連日続いていることから熱中症警告アラートが発令され、熱中症患者の緊急搬送が相次ぐなか、同社の日傘に猛暑特需が発生するとして関連株買いが増勢となった。また今2025年3月期の配当が、年間32円に連続大幅増配されることから高配当利回り買いも交錯している。

■前期業績も暑い夏が長引き8月と11月に2回上方修正

 同社は、雨傘・日傘のトップメーカーで、日傘については高機能の断熱パラソルを展開しており、熱中症予防で男性用需要も発生していることで業績の上ぶれペースが続いている。最も暑い夏となった昨年も、前期第1四半期決算開示時の8月に前期業績の第1回目の上方修正を発表し、その猛暑が9月末まで長引く残暑となったことから、第2四半期決算開示の11月に2回目の上方修正を発表した。今2025年3月期第1四半期(2024年4月~6月期、1Q)決算は、8月2日に発表を予定しており、業績期待を高めそうだ。

 今2025年3月期業績は、売り上げ115億円(前期比8.4%増)、営業利益4億5000万円(同3.5%増)、経常利益5億円(同2.3%増)、純利益3億5000万円(同35.8%減)と続伸が予想されている。純利益は、前期に計上した法人税等調整額2億600万円が一巡するため減益転換するが、実質は増益となる。配当は、配当性向を40%以上とする配当方針の変更に基づき年間32円(前期実績20円)に連続の大幅増配を予定している。

■下値確認の75日線を上放れPER12倍、PBR0.8倍、配当利回3.4%の修正に弾み

 株価は、猛暑特需を先取りした昨年8月高値750円から前期業績の1回目の上方修正では材料出尽くしとして601円まで調整し、昨年11月の2回目の上方修正では大きく切り返して年初来高値1035円まで買い進まれた。今期業績の発表では、純利益の減益転換予想が響いて756円まで再調整し、75日移動平均線で下値を確認する動きを続けてきたが、猛暑到来とともにサマーストック人気を高めて200円高し75日移動平均線を上放れ上昇トレンド転換を鮮明化させた。PERは12.3倍、PBRは0.86倍、配当利回りは3.34%となお割安であり、年初来高値抜けから弾みをつけ一段の上値チャレンジが期待される。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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