And Doホールディングスのフィナンシャルドゥ、リバースモーゲージの保証残高が200億円を突破

■23年10月に150億円を達成してから8か月で50億円増加

 And Doホールディングス<3457>(東証プライム)は7月31日朝、連結子会社の(株)フィナンシャルドゥが金融機関と提携して行っているリバースモーゲージ保証業務の保証残高が2024年6月末で200億円を突破したと発表した。

 株価は次第に強含み、午前10時30分過ぎに1064円(6円高)と出直りを強めている。

 フィナンシャルドゥは、リバースモーゲージにおける担保評価および債務保証業務を2017年10月から本格的に開始し、24年6月末で保証残高が208億41百万円となった。23年10月末に保証残高150億円を達成してから、8か月で50億円増加と過去最速のペースで保証残高が増加している。

 同社のリバースモーゲージ保証の利用状況では、契約者平均年齢が70.3歳で、平均融資実行額は約1273万円となっている。

■老後資金ニーズを背景に益々広がりをみせるリバースモーゲージ

 保証残高が直近8か月で50億円増加と過去最速のペースで増加した理由としては、新たに4提携金融機関が増加したことと、高齢化が進んだことで必要な老後の生活資金が増大していることに加え、定年後も住宅ローンの返済が続くケースの増大なども挙げられる。

 また、子どものいない夫婦や、子どもが県外で生活していて家を引き継ぐ人がいないなど、家を残す必要がないというケースの場合、リバースモーゲージを利用することで、今まで通り住み続けながら自宅を現金化し、趣味や旅行、車の購入、病気・介護費用などに活用することも可能になる。

 さらに、金融機関が既存のローン商品では対応できなかったお客様の資金ニーズの受け皿としてリバースモーゲージに着目し、老後資金、自宅のリフォーム資金、住宅ローンの借り換えだけではなく、事業承継ニーズなど年金受給者のみならず事業主の資金ニーズにも対応するなど、リバースモーゲージは広がりをみせている。

■老後は「毎月37,916円不足する」という計算も

 2023年の家計調査報告(家計収支編)によりますと、65歳以上の夫婦のみの無職世帯の可処分所得は213,042円、消費支出は250,959円となり、毎月37,916円の生活費が不足する計算になる。仮に65歳から年金受給を開始し、85歳まで継続した場合には9,099,840円の老後資金が必要となる。また、外にも、けがや病気による治療費の支払い、住居の修繕やリフォームなど、突発的な出費が生じることも考えられる。

 また、昨今は物価上昇によるおカネの価値の低下、目減りも加わっている。かつては「通貨の番人」「物価の番人」と呼ばれた日銀が2%の物価上昇を推進している以上、老後資金を取り巻く環境は予断を許さないといえ、リバースモーゲージによる不動産活用へのニーズは拡大する可能性が強いと言えそうだ。(HC)(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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