【経済評論家の視点】JESCOはベトナム拠点にアセアンでインフラ構築を展開、国内では運用保守をワンストップ提供

株式評論家の視点

JESCOホールディングス<1434>(東2)は、本年9月8日、東京証券取引所2部市場に上場。同社グループは、1970年の創業以来、「安心して暮らせる豊かな社会創り」を基本理念とし、様々な技術を提供している。創業当初から原子力発電所の電気計装工事の技術を核とし、電気設備、情報通信設備、大型映像設備等の設計、施工、更に、プロデュースから運用、保守メンテナンスまでワンストップで顧客にサービスを提供している。現在では、べトナムを拠点としたASEAN各国のインフラ構築支援も手掛ける「グローバルカンパニー」を目指し新たなステージへと活躍の幅を広げている。

創業時より、同社グループの元請事業者となる建設会社、電気設備会社及び通信電機機器メーカー等とバランスよく取引関係を構築。特定の元請事業者に受注先を限定させないことを基本方針に、同社グループが工事案件を受注する元請事業者は偏りがなく多岐に渡り、同社グループ及び同社グループの協力会社の業務量の安定化につなげ高稼働率を実現していることが強みとなっている。

今2016年8月期第2四半期業績予想は、売上高が36億4600万円(前年同期比4.9%増)、営業利益が6200万円(同14.4%増)、経常利益が5100万円(同3.5%増)、純利益が4300万円(同241.0%増)を見込む。

通期業績予想は、売上高が90億円(前期比12.0%増)、営業利益が4億5400万円(同26.2%増)、経常利益が4億6200万円(同32.6%増)、純利益が3億3700万円(同38.9%増)と連続最高益更新を見込む。年間配当は期末一括8円(同1円増)を予定している。

株価は、上場初日の9月8日につけた上場来の高値574円から9月24日の上場来安値411円まで調整を挟んで10月22日高値531円と上昇。その後、モミ合っている。公募価格540円が上値を抑える可能性はあるが、TPP参加国であるベトナムにおいてビジネスチャンスが拡がるとの期待感がある。連続最高益更新見通しで、今期予想PER9倍台と割安感がある。日柄調整が進み需給が改善され、業績が順調に推移すれば、十分上値を試す可能性がある。25日移動平均線に接近する場面があれば、中長期的な視点で押し目買い妙味が膨らもう。(株式評論家&アナリスト・信濃川)

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