【株式評論家の視点】フェローテックホールディングスは連続営業最高益更新を見込む、24か月移動平均線に接近し値ごろ感

株式評論家の視点

 フェローテックホールディングス<6890>(JQS)は、昨年4月1日から「株式会社フェローテックホールディングス」と社名をあらため、持株会社体制に移行。持株会社はグループ会社の経営管理や研究開発業務を担い、事業子会社である「株式会社フェローテック」は顧客サポート、営業、製造、品質保証などを行っている。グループ会社として、磁性流体シール、真空シール、磁性流体、サーモモジュール、石英、パワー半導体用基板(DCB)を手掛ける株式会社フェローテック。ファインセラミックス、マシナブルセラミックスを手掛ける株式会社フェローテックセラミックス。CVD-SiC、独自のCVD-SiC成膜技術によるベストソリューションを提供する株式会社アドマップ。乾燥機 連続洗濯機 業務用洗濯機 業務用クリーニング機器を手掛ける株式会社アサヒ製作所。石英、シリコン製品、イットリア(Y2O3)コーティングサービスを行うアリオンテック株式会社を擁している。

 今2019年3月期は、同社グループの半導体等装置関連事業において、顧客からの増産要請が強いマテリアル製品に関し、セラミックス製品、石英製品の各製造工場を増強し、CVD-SⅰCは製造ラインの増設を計画しているほか、中国半導体市場向けに8インチウエーハの2次ライン工場新設を計画。電子デバイス事業のサーモモジュールでは、今後、成長が見込める移動通信システムの通信機器用途や半導体コータデベロッパー向けなど高機能製品を充実化。自動車向けには温調シートのほか、電気自動車のサブエアコン、ヘッドアップ・ディスプレイ用途など開発を進めている。


 今19年3月期第2四半期業績予想は、売上高460億円(前期比7.0%増)、営業利益46億円(同2.3%増)、経常利益39億円(同1.1%増)、純利益24億円(同4.3%増)を見込む。

 今19年3月期業績予想は、売上高980億円(前期比8.2%増)、営業利益98億円(同16.2%増)、経常利益85億円(同18.7%増)、純利益53億円(同97.9%増)と連続営業最高益更新を見込む。年間配当予想は、24円(第2四半期末12円、期末12円)継続を予定している。

 株価は、1月30日に年初来高値2900円、4月16日高値2844円と買い直された後、6月18日に年初来安値1906円と調整している。月足では24か月移動平均線に接近し、値ごろ感が出つつある。連続営業最高益更新見通しで、今期予想PER13倍台と割安感がある水準に届いている。8月14日前後に予定される今19年3月期第1四半期決算の発表に期待感はあり、ここからの突っ込み場面は買い妙味が高まりそうだ。(株式評論家・信濃川)

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