マーケットエンタープライズ、福島県天栄村が引越しでごみ増加の3月より不要品リユース事業で「おいくら」と連携を開始

■リユース施策初導入で廃棄物削減へ

 福島県天栄村(村長:添田勝幸)とマーケットエンタープライズ<3135>(東証プライム)は、2025年3月31日に、地域社会の課題解決を目的としたリユース事業に関する協定を締結し、連携を開始すると発表。マーケットエンタープライズが運営するリユースプラットフォーム「おいくら」を活用し、不要品を廃棄せず再利用する仕組みを構築することで、天栄村の廃棄物削減と循環型社会の形成を目指す。

■背景・経緯

 天栄村では、村民のリユース意識や関心の低さに加え、ごみ処理費用の増加が課題となっている。そのため、村はリユース促進につながる施策の導入を検討してきた。一方、マーケットエンタープライズは、リユース事業を中心にネット型事業を展開し、「持続可能な社会を実現する最適化商社」をビジョンに掲げてきた。「地方創生SDGs官民連携プラットフォーム」への参画や、「楽器寄附ふるさと納税」実行委員会への参加など、官民連携を通じたSDGsへの取り組みも進めている。こうした背景のもと、天栄村からマーケットエンタープライズに対し、リユース活動促進による循環型社会形成の実現を目指したいとの提案があり、双方のニーズが一致したことで、「おいくら」を活用した今回の取り組みが実現した。

■「おいくら」について・・・

 「おいくら」はマーケットエンタープライズが提供するリユースプラットフォームである。不要品を売りたい人が「おいくら」を通じて査定依頼を行うと、全国の加盟リユースショップに一括で査定依頼が届き、買取価格を比較できる。一度の依頼で複数の買取価格を確認し、手軽に売却できる点が好評で、これまで約130万人(2024年6月末時点)の利用実績がある。

■天栄村の課題と「おいくら」による解決策

 天栄村では、月に1回または隔月に1回、年に6回から12回(地区により異なる)粗大ごみを指定集積所で回収している。しかし、大型品や重量物は村民自身が自宅の外まで運び出す必要があるため、「集積所が遠く、大型ごみを運ぶのが困難」との声が寄せられていた。

 「おいくら」では、希望に応じて自宅内からの運び出しにも対応する出張買取サービスを提供しており、大型品や重量物でも売却が容易になる。また、村では回収していない冷蔵庫や洗濯機などの家電リサイクル法対象製品についても、再利用可能なものは買取可能である。不要品の売却と引き渡しは、最短で買取依頼当日に完了することも可能だ。村民の利用に関する費用負担はなく、村としてもコスト負担は発生しない。

■今後について

 3月31日15時30分(公開時間は前後する可能性あり)に天栄村の公式ウェブサイトで「おいくら」の情報が公開され、直接不要品の一括査定申し込みが可能となる。天栄村と「おいくら」の連携により、二次流通の活性化を通じた循環型社会の形成や社会全体での不要品削減が見込まれる。併せて、自治体の廃棄物処理量や処理コストの削減にもつながる。

 また、本取り組みによって、不要品の売却という形で簡単にリユースができることを村民が認識することで、「廃棄ではなくリユースする」という選択肢が広がる。これにより、多様化する不要品処分のニーズに対応するとともに、村民のリユース意識向上や循環型社会形成の促進が期待される。この官民一体の取り組みを通じて、社会的・経済的側面の双方から課題解決を目指していく。

■福島県岩瀬郡天栄村

 天栄村は、1955年に湯本村、牧本村、大里村、広戸村が合併して誕生した。村名は中央部に位置する天栄山に由来している。福島県南部に位置し、面積の80%を国有林が占め、山や川、渓谷、2000メートル級の山脈など、多様な自然環境を有する。東部は田園地帯が広がる農村風景、西部は山や湖が点在する高原地帯となっている。春は桜、夏はキャンプやゴルフ、秋は紅葉など、四季折々の自然を楽しむことができる。ペンションや温泉など宿泊施設も充実しており、観光地としての魅力も高い。

・人口:5,154人(男性2,603人、女性2,551人)(2025年3月1日)
・世帯数:2,012世帯(2025年3月1日)
・面積:225.52平方キロメートル(2025年3月1日)
(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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