警察官になりすます特殊詐欺が急増、巧妙化する最新手口とは?(トビラシステムズ調査)

■「新宿警察署」から200件超のなりすまし着信を確認

 警察官を装い、捜査を名目に現金をだまし取る特殊詐欺が急増している。警察庁の発表によると、この手口を含むオレオレ詐欺(その他の名目)の2024年の被害額は前年比約6倍の371億円に達した。被害者は高齢者に限らず、30代から50代にも広がっている。

 詐欺の手口として、実在の警察署の電話番号になりすます「スプーフィング」が多発している。トビラシステムズ<4441>(東証プライム)の調査では、2025年3月中旬に「警視庁新宿警察署」の代表番号と同じ番号からの着信が急増し、1日あたり約200件が確認された。この手口は、受信者に警察からの正式な連絡であると錯覚させ、信頼させる狙いがある。

■国際電話を悪用、末尾「0110」で警察番号に偽装

 近年の特殊詐欺では、海外からの国際電話が頻繁に利用されている。特に電話番号の末尾に「0110」を付け、国内の警察署の番号を装う手口が増加。トビラシステムズの調査によると、2024年6月から12月にかけて、このような国際電話の着信件数が200倍超に急増した。

 トビラシステムズは、警察官をかたる詐欺の実態を伝えるため、実際の通話音声を公開。詐欺師はビデオ通話で「警察手帳」を提示し、信用させた上でメッセージアプリを通じて銀行口座への振り込みを指示する手口が確認された。警察官がメッセージアプリで連絡を取ることはないため、このような場合は詐欺と判断し、すぐに通話を切ることが重要である。

■特殊詐欺対策には国際電話拒否サービスの活用を

 警察庁は特殊詐欺対策として、国際電話の着信拒否を推奨している。固定電話では「国際電話不取扱受付センター」に申し込むことで無償で発着信を休止できる。携帯電話では、国際電話の着信を規制するアプリの活用が効果的。トビラシステムズが提供する「トビラフォンモバイル」は、国際電話を一括で警告・拒否する機能を備えており、詐欺対策として有効である。

【固定電話での対策】
国際電話の発着信を無償で休止できる国際電話不取扱受付センターへの申し込みが推奨
電話番号:0120-210-364
(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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