
■AI・データセンター需要拡大に対応、測定能力は従来比最大2倍
リガク・ホールディングス<268A>(東証プライム)は12月4日、次世代半導体向け計測装置「XTRAIA MF-3400」の販売開始を発表した。同装置は3種類のX線分析機能を搭載し、極薄膜の組成・膜厚・結晶性を高精度に評価できる点が特長である。生成AIの普及やデータセンター拡大に伴い半導体の微細化・立体化が急速に進む中、ナノレベルの膜厚を非破壊で測定する技術が求められている。同社はX線強度を約2倍に向上させ、新搬送システムと組み合わせることで測定処理能力を従来比最大2倍に高めた。モリブデン膜など次世代材料にも対応し、量産工程の生産性向上に資する計測環境を提供する。
装置はキオクシアホールディングス<285A>(東証プライム)の3D NANDフラッシュメモリ量産ラインへの導入が決定しているほか、次世代メモリ、DRAM、ロジック半導体メーカーでも採用検討が進んでいる。用途に応じてモジュールを選択できる高い柔軟性と拡張性を備え、前モデルとのシリーズで2026年度に60億円超の売上を見込む。リガクは新材料・新プロセス分野での展開を強化し、2027年度以降も年間20%成長の持続を目指す。
■大幅続伸、新型計測装置の評価高まる
株価は前日比28円高の990円と大幅続伸した。材料視されたのは、同社が次世代半導体向け計測装置「XTRAIA MF-3400」の販売開始を発表した点である。生成AIやデータセンター向けの需要拡大を背景に、極薄膜の高精度測定を可能にする新製品の成長期待が押し上げ要因となった。寄り付き後は976円で始まり、一時994円まで上昇。PER18倍台、ROE18%超と指標面の割高感も限定的で、材料株として買いが続きやすい地合いとなっている。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)




















