【どう見るこの相場】内需株、業績上方修正と株主還元強化、関税リスク下で評価高まる

■「TACO」神話揺らぐ、内需関連が上場来高値圏

 またまた「TACO(トランプはいつも尻込みする)」を期待したが、的外れのようだ。「朝令暮改」ならぬ「朝令暮悪」である。米国のトランプ大統領である。東京市場が3連休入りする前日の20日に昨年4月に発動した相互関税が、連邦最高裁判所に憲法違反と判決された途端に税率10%の代替関税を発動した。相互関税が、1977年国際緊急経済権限法(IEEPA)に照らして大統領の権限外なら、別枠の1974年通商法122条に基づくなら問題はなかろうとするゴリ押しである。しかもその舌の根も乾かぬ翌21日にこの税率を15%に引き上げ現行税率の15%と横並びとした。さらに税率拡大に向け二の矢、三の矢の準備を進めていることも明らかにした。

■NYダウ、歓迎高から急反落、関税総額1200億ドル超報道が背景

 こうなると初期反応として20日の米国市場で、ダウ工業株30種平均(NYダウ)が230ドル高と反発して歓迎高したことも、もしかしたら幻の株高になる可能性がある。相互関税により徴収された関税総額が、1200億ドル(約19兆円)超とも報道され、これが憲法違反により払い戻されれば米国景気も企業業績も押し上げ、物価抑制効果も強まると期待しての歓迎高だったからだ。飛び付き買いした投資家は、高値でハシゴを外され兼ねない。現に東京市場の3連休最終日の前日23日にNYダウは、821ドル安と急反落して終わっている。

■東京市場、代替関税下でも回復実績に注目、過去の上昇局面が支え

 東京市場でも、昨年4月の「トランプ・ショック」の悪夢が蘇ることになる。この時、日経平均株価は、初動で989円安と急落したあと3万1000円台下位までわずか5営業日で約4500円の暴落をし、先物市場では一時売買を停止するサーキットブレーカーが発動される場面まであった。そのショック後は、数々の「TACO」に救われて史上最高値まで大化けはしてきたが、今回の代替関税ではいまのところ「TACO」の兆しはない。3連休明けの東京市場は、難しい舵取りを迫られるに違いない。

■内需株、今期業績上方修正と増配・自己株取得、代替関税回避が追い風

 となれば内需ディフェンシブ株である。トランプ大統領の代替関税からは最も遠く手の届かないポジションに位置する銘柄によるリスク軽減策である。このポイントから浮上するのが、2月13日にピークアウトしたばかりの決算発表で業績を上方修正した内需株である。水産株、建設株、食品株、地銀株、鉄道株など幅広く該当銘柄が浮上する。例えば地銀株のしずおかフィナンシャルグループ<5831>(東証プライム)は、今年2月12日に今3月期業績の上方修正と増配、自己株式取得を発表したが、このいずれもが昨年11月に続く2回目である。株価は、3連休前の20日に上場来高値まで買い進まれPERは19倍と市場平均並みにとどまるが、昨年11月の業績上方修正・増配・自己株式取得発表時にはジリジリと上値を追い500円高しており再現期待を高めるとともに、下値抵抗力も発揮しそうだ。

■地銀・建設・リサイクルの三セクターに業績改善の波

 そこで今週の当コラムでは、内需ディフェンシブ株の業績上方修正クラスターとして地銀株をトップバッターに建設株、リサイクル株に注目することにした。また今回の違憲判決で今後、米国離れ、ドル信任の揺らぎ、ドル売りなどが強まれば円高・ドル安進行の可能性もあり、円高メリット株の再々出番も期待され、この待ち伏せ買いもお薦めすることにした。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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