【株式市場特集】株式分割銘柄、3月相場の焦点に浮上、61銘柄に再評価期待

■投資バリューは中立も株価材料として機能する局面も

 株式市場は3月相場入りを控え、株式分割銘柄の動向に注目が集まっている。株式分割は投資バリュー面では本来ニュートラルだが、投資単位の引き下げにより投資しやすい環境が整い、株式流動性の向上と投資家層の拡大が期待される材料である。3月末に分割を予定する61銘柄にも期待が意識される。日銀金融政策決定会議や日米・米中首脳会談など重要イベントが相次ぎ相場の波乱が見込まれる中、独自材料として下値抵抗力を発揮する可能性がある分割銘柄への関心が高まりそうだ。

■1対5分割が大半の地銀株は全61社の16%を占拠し時流性銘柄も人気継続期待

 株式分割銘柄でまず注目は、前週の当コラムの繰り返しになって申訳ないが地銀株である。というのも、一つには3月末に分割を予定している61社のうち地銀株が10行を占め一大クラスターとなっている上に、分割比率が半端でなく1対5の大分割が半分の5行を占め、1対2の分割会社は皆無となっているからである。このうち株価が1万300円と最も値の張る十六フィナンシャルグループ<7380>(東証プライム)は、1対5分割を予定しており、権利落ち後の理論価格は2060円と手がけやすい水準に落ち着く。複数回の業績上方修正、増配、さらに自己株式取得も同時発表の銘柄も多く、ほとんど全行がPBR1倍割れである。そのなかで低PER5行を上げると12倍台の宮崎銀行<8393>(東証プライム)以下、14倍台の武蔵野銀行<8336>(東証プライム)、三十三フィナンシャルグループ<7322>(東証プライム)、岩手銀行<8345>(東証プライム)、15倍台の十六FG、百十四銀行<8386>(東証プライム)と続き、百十四銀行のPERは15.7倍である。地銀株ではないが、かんぽ生命保険<7181>(東証プライム)のPERも11倍台と割安である。

 時流性のある政策関連株も、材料の展開次第でなお人気継続の可能性がありそうで、データセンター関連では前記のフジクラのほか日本電技<1723>(東証スタンダード)、半導体関連ではSCREENやマルマエ<6264>(東証プライム)、防衛関連では川崎重工業<7012>(東証プライム)、人工ダイヤモンド関連ではノリタケ<5331>(東証プライム)など株式分割権利を取得したうえでの長期スパン対応も可能にしてくれそうだ。

■PER3倍銘柄が牽引する超割安株は内需系、ディフェンシブ系が中心で耐久力

 超割安株式分割銘柄としては、PERが10倍を下回る次の12銘柄が浮上する。最割安株の亀田製菓<2220>(東証プライム)のPER3.7倍以下、南海プライウッド<7887>(東証スタンダード)、東京鉄鋼<5445>(東証プライム)、守谷商会<1798>(東証スタンダード)、日清オイリオ<2602>(東証プライム)、バッファロー<6676>(東証スタンダード)、日本精鉱<5729>(東証スタンダード)、イチケン<1847>(東証スタンダード)、ケイアイスター不動産<3465>(東証プライム)、阪和興業<8078>(東証プライム)、SBIリーシング<5834>(東証グロース)、リプライオリティ<242A>(福証Q)と続き、第12位のリプライオリティのPERは9.8倍である。亀田製菓のPER3.7倍についてはやや説明が必要である。同社の今3月期純利益は、持分法適用会社の段階的取得に伴う差益発生で上方修正されており、この差益は今のところ208億円とされているが、これが拡大する可能性もあり、なおPER評価が低下することも想定される。同社は、株式分割とともに増配も発表している。またケイアイスター不動産と。南海プライウッドが業績上方修正と増配を同時発表し、バッファローは2回目の業績上方修正と自己株式消却を発表した。12銘柄は、内需系、ディフェンシブ系で多く占められており、全般相場が「二日新甫」のジンクス通りに上下に荒れても、下値耐久力を発揮してくれそうだ。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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