早大と山口大、眼圧測定できるスマートコンタクトレンズ開発、緑内障の早期発見へ

■特殊な無線技術で高感度化、動物実験で市販測定器と高い一致

 早稲田大学と山口大学の研究グループは1月13日、眼の内圧を高感度に測定できるスマートコンタクトレンズの開発に成功したと発表した。柔らかいソフトコンタクトレンズに歪センサアンテナを組み込み、従来方式の約183倍の感度で眼圧を無線計測できる点が特徴である。

■失明原因1位の緑内障、400万人の患者支援へ在宅測定に道

 研究は、早稲田大学の三宅丈雄教授らと山口大学の木村和博教授らが共同で実施した。導電性高分子材料を用いたセンサと、PT対称性の物理原理を応用した無線検出器を組み合わせることで、眼圧変化を精密に捉えることに成功した。豚眼を用いた実験では市販眼圧計との決定係数R²=0.93、ウサギによる実験ではR²=0.97と高い線形相関を示し、実用レベルの測定性能を確認した。

 従来の眼圧測定用コンタクトレンズは硬い素材が多く、装用感の悪さや高価格が課題だった。一方、柔らかいソフトレンズでは乾燥時に電子部品が剥がれる問題があった。研究グループは電気メッキ技術を活用し、伸縮性を持つアンテナを開発することでこれらの課題を解決し、市販のソフトコンタクトレンズへの搭載を可能にした。

 開発したレンズは可視光透過率80%以上の高い透明性を備え、動物実験や細胞試験で安全性も確認された。国内の失明原因第1位である緑内障は400万人以上が罹患するとされ、夜間に進行しやすいことから24時間の眼圧監視が重要となる。同技術により自宅での継続的な測定が可能となり、緑内障の早期発見や治療管理への活用が期待される。研究成果は国際学術誌「NPJ Flexible Electronics」に掲載された。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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