KDDI、大阪堺データセンター始動、高性能GPUで国産AI基盤強化

■シャープ堺工場跡地を再活用、水冷技術と再エネ電力で高性能計算を実現

 KDDI<9433>(東証プライム)は1月22日、「大阪堺データセンター」の稼働開始を発表した。産業・商業が集積する大阪都市圏近郊に立地し、GPUやGoogleの高性能生成AIモデル「Gemini」のオンプレミスサービス提供を通じ、製薬業界や製造業界をはじめとする多様な分野でのAI社会実装を進める。大阪堺データセンターは、2025年4月に取得したシャープ堺工場跡地の大規模電力・冷却設備を再利用して構築した。

■NVIDIA最新GPUとソブリン性確保、医療・産業データ活用を後押し

 同データセンターは、地上4階、延床面積約5万7000平方メートルの規模で、再生可能エネルギー由来電力を100%使用する。KDDI Telehouse渋谷データセンターで培った水冷技術や、30年以上にわたるデータセンター構築の知見を活用し、半年という短期間で稼働にこぎ着けた。NVIDIA GB200 NVL72などの高性能AIサーバーを備え、高度な計算能力、データ主権に配慮した運用、広帯域・高品質ネットワークを特長とする。

 特長として、直接液体冷却を含む高度な冷却技術により安定した計算能力を確保した点が挙げられる。国内運用によりソブリン性を担保し、医療データや企業の機微情報を国内で保管したまま学習・推論が可能だ。最大100Gbpsのインターネット回線や閉域網、マルチクラウド接続を活用し、全国に分散したデータを安全に集約できる環境を整えた。

 活用事例として、製薬分野ではKDDIグループの医用工学研究所と武田薬品工業が連携し、2026年4月以降、医療ビッグデータのAI分析プロジェクトを進める。製造分野ではモルゲンロットと協力し、流体解析の高速化・高度化を支援する。さらに、ELYZAとともに国産AIや領域特化モデルの開発・推論を一気通貫で提供する。KDDIはネットワークとAIを統合したデジタルインフラを高度化し、日本の産業競争力強化に貢献するとしている。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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