カナデビア、全固体電池事業をスズキへ譲渡、宇宙実証技術を電動モビリティ分野へ展開

■宇宙環境で実証された全固体電池技術、電動モビリティ分野での展開を加速

 カナデビア<7004>(東証プライム)は3月4日、全固体電池事業をスズキ<7269>(東証プライム)に譲渡することを発表した。同日開催の取締役会で決議し、スズキと事業譲渡契約を締結した。譲渡期日は2026年7月1日を予定しており、対象は全固体電池の技術開発、設計、販売など同事業全体である。譲渡価額や対象事業の経営成績、資産・負債の詳細は守秘義務により非開示とし、決済方法は現金とした。

 同社は2006年から全固体電池の研究開発に取り組み、独自の乾式製法を用いた「AS-LiB」を開発した。液漏れのない高い安全性や耐環境性、広い温度域での動作が特徴で、宇宙や高温・真空など特殊環境向け用途に強みを持つ。2022年には宇宙航空研究開発機構(JAXA)との共同実証研究により、国際宇宙ステーション「きぼう」日本実験棟の船外で全固体電池の充放電動作を宇宙曝露環境下で確認することに世界で初めて成功し、2024年には宇宙飛行証明書を受領した。

■2027年3月期に事業譲渡益約74億円を特別利益として計上見込み

 一方、近年は全固体電池分野で開発競争が激化しており、性能向上や量産体制の構築、販売強化を迅速に進める必要が高まっていた。電動モビリティやリチウムイオン電池の開発を手掛けるスズキに事業を引き継ぐことで、同技術のさらなる発展と産業界への展開を加速できると判断した。なお同事業譲渡に伴い、2027年3月期第2四半期の個別および連結決算で、事業譲渡益約74億円を特別利益として計上する見込みである。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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