加賀電子、3Q増収増益、EMS好調で通期3回目上方修正・配当も2回目増額

(決算速報)
 加賀電子<8154>(東証プライム)は2月12日に26年3月期第3四半期累計連結業績を発表した。増収増益だった。EMSビジネスやパソコン販売ビジネスが好調に推移し、M&A効果も寄与した。そして通期連結業績予想を上方修正(25年11月6日付に続いて3回目)および配当予想を上方修正(25年8月7日付に続いて2回目)した。積極的な事業展開で収益拡大基調だろう。株価は順調に水準を切り上げて最高値更新の展開だ。利益確定売りをこなしながら上値を試す展開を期待したい。

■26年3月期通期連結業績予想を3回目、配当予想を2回目の上方修正

 26年3月期第3四半期累計(25年4月~12月)の連結業績は、売上高が前年同期比12.4%増の4454億75百万円、営業利益が7.7%増の194億49百万円、経常利益が13.0%増の207億66百万円、親会社株主帰属四半期純利益が91.2%増の243億08百万円だった。

 増収増益だった。電子部品事業のEMSビジネスや情報機器事業のパソコン販売ビジネスが好調に推移し、M&A効果(第2四半期から協栄産業を連結化)も寄与した。利益面では販売ミックス改善による粗利率上昇も寄与して販管費の増加を吸収した。なお営業利益14億円増益の要因分析は、販売数量増加による売上総利益増加65億円、販売ミックス改善による売上総利益増加13億円、販管費増加64億円(協栄産業連結により38億円増加など)としている。

 営業外では為替差損益が11億89百万円改善(前年同期は差損8億82百万円、当期は差益3億07百万円)した。特別利益では投資有価証券売却益が13億60百万円増加(前年同期は2億76百万円、当期は16億百万円)したほか、段階取得に係る差益4億66百万円、負ののれん発生益75億94百万円を計上した。

 電子部品事業は売上高が10.9%増の3838億92百万円で、セグメント利益(全社費用等調整前営業利益)が1.5%増の137億68百万円だった。部品販売ビジネスは協栄産業を第2四半期より新規連結したことが寄与した。EMSビジネスは医療機器向けや空調機器向けが好調に推移した。

 情報機器事業は売上高が24.9%増の336億52百万円、利益が28.0%増の24億99百万円だった。パソコン販売ビジネスは教育機関向けがGIGAスクール第2期の更新需要、量販店向けがAIパソコンなど主要PCメーカーの新製品発売やWindows10サポート終了に伴う買い替え需要により、いずれも好調に推移した。携帯端末向けセキュリティソフトは新製品導入による単価アップが売上を押し上げた。電気・通信機器設置ビジネスでは大手コンビニ・金融機関向けLED工事・販売、電気設備(受変電、太陽光パネル)工事が拡大した。

 ソフトウェア事業は売上高が22.0%増の25億25百万円、利益が24.2%減の2億33百万円だった。売上面はゲーム向けおよびアミューズメント機器向けCG映像制作の大型案件受通などにより大幅増収だった。利益面は第1四半期の営業損失の影響が残ったが、第2四半期以降は黒字が定着している。

 その他事業(エレクトロニクス機器修理・サポート、アミューズメント機器製造・販売、スポーツ用品販売など)は売上高が20.9%増の254億04百万円、利益が31.0%増の27億47百万円だった。大幅増収増益だった。米国向けアミューズメント機器は下期に入って一服感が見られたが、PC製品およびPC周辺機器のリサイクルビジネスが好調に推移した。

 会社別の営業利益(連結調整前)は加賀電子が8.0%増の165億17百万円、加賀FEIが27.6%増の18億80百万円、エクセルが12.7%減の9億77百万円、協栄産業が18百万円だった。中計セグメント別の営業利益(同)は電子部品が1.1%減の79億73百万円、EMSが8.3%増の66億02百万円、CSI(コンシューマー&システムインテグレーター)が28.0%増の24億99百万円、その他が23.6%増の22億49百万円だった。

 全社ベースの業績を四半期別に見ると、第1四半期は売上高が1380億86百万円で営業利益が64億84百万円、第2四半期は売上高が1508億72百万円で営業利益が65億64百万円、第3四半期は売上高が1565億16百万円で営業利益が64億円だった。

 通期連結業績予想については26年2月12日付で上方修正(25年11月6日付に続いて3回目の上方修正)して、売上高が前期比13.2%増の6200億円、営業利益が14.4%増の270億円、経常利益が23.9%増の280億円、親会社株主帰属当期純利益が66.8%増の285億円としている。前回予想(25年11月6日付の上方修正値、売上高5950億円、営業利益255億円、経常利益255億円、親会社株主帰属当期純利益260億円)に対して、売上高を250億円、営業利益を15億円、経常利益を25億円、親会社株主帰属当期純利益を25億円、それぞれ上方修正した。

 修正後のセグメント別の計画は、電子部品事業の売上高が14.5%増の5415億円でセグメント利益(全社費用等調整前営業利益)が18.2%増の200億円、情報機器事業の売上高が5.5%増の450億円で利益が5.8%増の35億円、ソフトウェア事業の売上高が3.3%増の35億円で利益が1.9%減の5億円、その他事業の売上高が4.1%増の300億円で利益が10.8%増の30億円としている。電子部品事業の売上高を250億円、営業利益を15億円、それぞれ上方修正した。

 修正後の通期予想に対する第3四半期累計の進捗率は売上高が72%、営業利益が72%、経常利益が74%、親会社株主帰属当期純利益が85%である。積極的な事業展開で収益拡大基調だろう。

 なお配当予想は26年2月12日付で期末10円上方修正(25年8月7日付に続いて2回目の上方修正)して、24年10月1日付の株式2分割遡及換算後で前期比20円増配の130円(第2四半期末60円=普通配当55円+特別配当5円、期末70円=普通配当55円+特別配当15円)としている。予想配当性向は22.6%(負ののれん発生益72億円を除くベースでは30.8%)となる。

■株価は最高値更新の展開

 株価は順調に水準を切り上げて最高値更新の展開だ。利益確定売りをこなしながら上値を試す展開を期待したい。2月12日の終値は4045円、今期予想連結PER(修正後の会社予想連結EPS575円24銭で算出)は約7倍、今期予想配当利回り(会社予想の130円で算出)は約3.2%、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS3162円68銭で算出)は約1.3倍、そして時価総額は約2123億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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