【どう見るこの株】三洋化成、純利益3.3倍増益で9期ぶり最高益、半導体材料好調が寄与

どう見るこの株

■株価は昨年来高値を連日更新、

 三洋化成工業<4471>(東証プライム)は、前日12日に110円高の6030円と4営業日続伸し、取引時間中は6050円まで買い進まれる場面があり連日、昨年来高値を更新した。今年2月9日に今2026年3月期第3四半期(2025年4月~12月期、3Q)決算とともに、今期通期純利益を小幅下方修正したが、前期比増益率は3.37倍と変わらず9期ぶりに過去最高を更新することを手掛かりに超割安株買いが増勢となった。ヒストリカル的な長期トレンドでも、2017年10月につけた上場来高値6750円から2025年4月に売り込まれた上場来安値3310円への調整幅の約80%をカバーして勢いをつけており、全値戻しの最高値奪回が期待されている。

■先端半導体分野の半導体材料が好調に推移し純利益は税金費用(益)が上乗せ

 同社の今2026年3月期の純利益は、昨年8月の今期第1四半期(2025年4月~6月期、1Q)決算開示時に上方修正され期初予想の80億円が160億円(前期比3.8倍)に引き上げられた。2025年4月に吸収合併したSDPグローバルから引き継いだ税務上の繰越欠損金及び将来減算一時差異等について繰越税金資産の回収可能性を慎重に検討した結果、法人税等及び法人税等調整額を含む税金費用(益)を80億円計上したことが要因となった。前年同期は、事業構造改革費用21億5100万円を計上していただけにV字回復した。この上方修正値は、今年2月に税金費用が見積りの見直しにより増加し、固定資産除却損が想定を超過することから下方修正され、昨年8月の修正値より20億円引き下げられ140億円(前期比3.37倍)とした。それでもV字回復予想は変わらず、2017年3月期の過去最高(101億9200万円)を9期ぶりに更新する。

 2026年3月期の業績全般も、期初予想通り好調で売り上げ1300億円(前期比8.6%減)、営業利益100億円(同18.5%増)、経常利益70億円(同13.8%増)、純利益140億円(同3.3倍)と見込み、営業利益、経常利益は2ケタの連続増益となる。売り上げは、高吸水性樹脂事業からの撤退や安価な中国製品との競争激化で連続減収となるが、利益は、先端半導体分野の半導体材料が好調に推移し、高吸水性樹脂事業撤退による収益性の改善やサプライチェーン全体の効率化などが寄与して2ケタ増益となる。なお配当は、年間170円(前期実績170円)を安定継続の予定である。

■PER9倍、PBR0.8倍となお割安で全値戻しの最高値奪回を加速

 株価は、昨年8月の純利益上方修正で4320円まで買い進まれ、いったん3985円と調整したが第2四半期、第3四半期の決算発表とともに上昇トレンドを続け、昨年来高値追いとなっている。それでもPERは9.5倍、PBRは0.87倍、配当利回りは2.81%と割安である。最高値から最安値への調整幅の3約80%をカバーしたここからは全値戻しの最高値6750円の奪回が加速しよう。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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