And Doホールディングス、26年6月期増益予想、不動産売買事業と金融事業が利益成長を牽引
- 2026/3/6 07:48
- アナリスト銘柄分析

And Doホールディングス<3457>(東証プライム)は、不動産×金融サービスの進化による高収益化を目指す不動産テック企業である。成長性・収益性の高い事業に経営資源を集中するため、26年6月期より事業ポートフォリオを再構築し、成長強化事業を「ハウスドゥ」のフランチャイズ事業、不動産売買事業、金融(リバースモーゲージ保証)事業とした。そして26年6月期は増益予想としている。積極的な事業展開で収益拡大基調を期待したい。株価は徐々に下値を切り上げて反発の動きを強めている。高配当利回りなども評価材料であり、出直りを期待したい。
■住まいのワンストップサービスを展開する不動産テック企業
住まいのワンストップサービスを展開している。不動産×金融サービスの進化による高収益化を目指す不動産テック(不動産×IT)企業である。なお第一生命ホールディングス<8750>との資本業務提携により、25年6月に第一生命ホールディングスの持分法適用関連会社となった。
■中期経営計画(26年6月期~30年6月期)
25年8月に新たな中期経営計画(26年6月期~30年6月期)を策定し、最終年度30年6月期の目標値として、売上高800億円、経常利益80億円、経常利益率10%、親会社株主帰属当期純利益53億円、自己資本比率30%以上、ROIC6.0%以上を掲げている。配当性向は30%以上としている。
成長性・収益性の高い事業に経営資源を集中するため26年6月期より事業ポートフォリオを再構築し、成長強化事業を「ハウスドゥ」のフランチャイズ事業、不動産売買事業、金融(リバースモーゲージ保証)事業とした。ハウス・リースバック事業については、他社リースバックのネガティブ報道の影響や金利上昇に伴うファンドの慎重化などを考慮して規模を縮小し、リバースモーゲージ保証事業へシフトする。なおリフォーム事業については、26年2月に上新電機<8173>への譲渡が完了した。この譲渡を機に上新電機と協業に向けた検討を開始した。
これに伴って26年6月期より事業セグメントを変更(不動産流通事業を不動産売買事業に集約)し、新たな事業セグメントをフランチャイズ事業、ハウス・リースバック事業、金融事業、不動産売買事業、その他とした。
成長戦略として、注力事業のウエイト転換により事業ポートフォリオを再構築し、資本回転率の向上と利益率の改善を通じて、安定的かつ高いキャッシュ・フローの創出を目指す。また第一生命ホールディングスとの協業(両社の経営資源・サービスの相互活用、不動産を活用した金融サービスの普及・発展に向けた取組の推進など)の成果創出により、さらなる上積みを図る。
フランチャイズ事業は、グループシナジーやサービス展開のインフラ基盤および安定したストック収益として、開発余地のある都市部を中心に広告・人材を投下するほか、人材補強による新規加盟開発や既存加盟店へのサポートを強化する。26年2月には不動産FC「ハウスドゥ」が事業開始20周年を迎えた。30年6月期の目標として累計加盟店数960店舗(25年6月期末時点725店舗)を目指す。
不動産売買事業は、業績を牽引する成長ドライバーと位置付けて、展開エリア拡大や、採用強化による人材補強(営業人員59.3名→250名)などにより、中古住宅買取再販の強化を図るほか、利益率・回転率の向上を推進する。業容拡大に向けて11月1日には、子会社のハウスドゥ・ジャパンが大阪京橋に新規出店した。30年6月期の目標としては、売上高370億円・全社売上高に占める割合54%(25年6月期実績88.5億円・29%)を目指す。
金融(リバースモーゲージ保証)事業は、ストック収益や将来収益機会の拡大を目指し、不動産価値の高い都市部を中心に新規提携金融機関の開拓や保証残高の積み上げを図るほか、不動産処分機会獲得による事業シナジー創出を推進する。25年6月期末時点の提携金融機関は54となっている。25年10月末にはリバースモーゲージ保証残高が300億円を突破した。30年6月期の目標として保証残高1250億円(25年6月期末時点281.7億円)を目指す。
■26年6月期増益予想
26年6月期の連結業績予想は売上高が前期比15.0%減の550億円、営業利益が10.6%増の29億円、経常利益が1.9%増の30億円、親会社株主帰属当期純利益が18.4%増の27億72百万円としている。配当予想は前期比1円増配の46円(期末一括)としている。連続増配で予想配当性向は33.1%となる。
セグメント別営業利益(全社費用等調整前)の計画は、フランチャイズ事業が前期比5.2%増の20億20百万円、不動産売買事業が73.0%増の35億15百万円、不動産流通事業が85.3%減の75百万円、金融事業が122.8%増の4億円、ハウス・リースバック事業が58.9%減の9億30百万円としている。なお当期より事業セグメントを変更し、不動産流通事業は規模の縮小に伴って不動産売買事業に、リフォーム事業は当期中に事業譲渡の実現を予定しているためその他事業に含める。
重点施策として、フランチャイズ事業は引き続き人材やプロモーションへの積極投資を行うほか、都市部を中心に新規加盟店獲得に注力する。不動産売買事業は中古住宅買取再販を強化し、利益率および回転率の改善を図る。金融事業は都市部を中心に取り組みを強化し、残高積み上げのペースアップを図る。ハウス・リースバック事業は取扱件数を大幅抑制するが、金融事業の補助的役割などポジションを変えて継続する。
中間期の連結業績は売上高が前年同期比27.7%減の259億71百万円、営業利益が75.5%減の3億92百万円、経常利益が70.6%減の5億15百万円、親会社株主帰属中間純利益が93.0%減の80百万円だった。前回予想に対して売上高は計画を上回ったが、各利益は計画を下回り減益だった。不動産売買事業の大型案件売却の下期への期ズレ、成長に向けた人材補強などの先行投資、ハウス・リースバックのファンド譲渡における利益率低下などが影響した。
フランチャイズ事業は売上高(調整前)が1.8%増の16億65百万円、営業利益(調整前)が6.1%減の9億20百万円だった。加盟店が増加して増収だが、人材・広告宣伝投資により減益だった。累計加盟店舗数(レントドゥ含む)は19店舗増の733店舗(うち累計開店店舗数は12店舗増の638店舗)となった。
不動産売買事業(従来の不動産流通事業を含む)は売上高が26.2%減の165億08百万円(うち中古住宅売上高は44.8%増の51億18百万円)で、営業利益が58.9%減の6億51百万円だった。住宅系は拡大したが、前年同期の大型案件の反動で減収減益だった。売却件数は99件増の670件だった。なお中間期末時点の中古住宅在庫額は25年6月期末比28億円増の390億円、在庫件数は584件増の9072件となった。
金融事業は売上高が7.8%増の3億06百万円、営業利益が53.8%増の1億36百万円だった。リバースモーゲージ保証の拡大により増収増益だった。リバースモーゲージ保証の新規保証件数は33件増の282件、保証残高は65億76百万円増の317億88百万円となった。
ハウス・リースバック事業は売上高が37.3%減の66億29百万円、営業利益が46.9%減の6億28百万円だった。事業ポートフォリオ再構築で仕入件数を抑制した。物件取得数は402件減少して115件、期末保有物件総額は28億31百万円減少して57億21百万円となった。なお、営業外収益の匿名組合投資利益として計上しているHLBファンドからの利益分配を含めると利益は34.5%減の10億83百万円だった。
その他(譲渡予定のリフォーム事業を含む)は売上高が20.6%減の9億41百万円、営業利益が68.1%減の41百万円だった。
全社ベースの業績を四半期別に見ると、第1四半期は売上高が119億46百万円で営業利益が2億07百万円、第2四半期は売上高が140億25百万円で営業利益が1億85百万円だった。
通期連結業績予想は前回予想(25年8月14日付の期初公表値)を据え置いて増益予想としている。中間期は減益だったが、期初時点で事業ポートフォリオ再構築に向けて、ハウス・リースバック事業縮小と不動産売買事業強化のためウエイトシフト期間と位置づけ、不動産売買事業の人員補強から業績転嫁へのタイムラグを考慮して下期偏重の計画としている。また特別利益にリフォーム事業譲渡益(2月5日付で譲渡完了)の計上を見込んでいる。成長事業と位置付ける不動産売買事業の営業人員確保が進展しているほか、中古住宅買取再販の売上高が大幅に伸長して資産回転率の改善に寄与している。積極的な事業展開で通期ベースでの収益拡大を期待したい。
■株主優待制度は毎年6月末
株主優待制度(詳細は会社HP参照)は毎年6月末日現在の5単元(500株)以上保有株主を対象に、保有株式数に応じて株主限定特設ウェブサイト「And Doホールディングス・プレミアム優待倶楽部」で商品に交換できるポイントを贈呈する。
■株価は下値を切り上げて反発の動き
株価は徐々に下値を切り上げて反発の動きを強めている。高配当利回りなども評価材料であり、出直りを期待したい。3月5日の終値は1104円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS138円90銭で算出)は約8倍、今期予想配当利回り(会社予想の46円で算出)は約4.2%、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS923円77銭で算出)は約1.2倍、そして時価総額は約220億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)





















