【業績でみる株価】関西スーパーマーケット再動意の可能性、17年3月期第2四半期累計の利益予想を大幅増額

 関西スーパーマーケット<9919>(東1)は10月15日、17年3月期第2四半期累計(4~9月)連結業績予想について、売上高を若干減額したが、利益の大幅増額修正を発表した。株価は8月下旬に動意づき、9月上旬にかけて急騰した経緯がある。増額修正を好感して再動意の可能性がありそうだ。

 17年3月期第2四半期累計の連結業績予想は、前回予想(4月27日公表)に対して売上高を60百万円減額して前年同期比0.7%減の594億50百万円、営業利益を1億10百万円増額して同12.5%減の4億40百万円、経常利益を2億50百万円増額して同10.5%減の7億10百万円、純利益を1億60百万円増額して同20.1%減の4億20百万円とした。減益幅が期初計画に比べて縮小する。在庫管理適正化や販売効率向上によって売上総利益率が改善し、人件費や水道光熱費等が計画を下回った。またも持分法投資損益の改善も寄与した。

 通期連結業績予想は据え置いて、売上高が前期比0.2%減の1198億10百万円、営業利益が同1.9%増の14億円、経常利益が同8.2%減の17億円、純利益が同35.1%減の6億円としている。通期予想に対する修正後の第2四半期累計の進捗率は売上高49.6%、営業利益31.4%、経常利益41.8%、純利益70.0%である。低水準の形だが、期初時点で下期偏重の計画であり、通期予想にも増額余地がありそうだ。

 株価は食品スーパーのオーケーによる同社株の大量保有報告を材料視して動意づき、9月5日の1942円まで急騰した経緯がある。その後は売買高が減少して高値圏モミ合い展開だが、週足チャートで見ると13週移動平均線が接近して目先的な過熱感が解消している。増額修正を好感して再動意の可能性がありそうだ。

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■国際特許分類や元素リストを用いて多様な解決策を自動生成  AGC<5201>(東証プライム)は1…
  2. ■Newton・GR00T・Cosmosを軸にロボット研究を高速化  NVIDIA(NASDAQ:…
  3. ■700億パラメータ規模の自社LLMを金融仕様に強化、オンプレ環境で利用可能  リコー<7752>…
2025年11月
 12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930

ピックアップ記事

  1. ■鶏卵高騰・クマ被害・米政策転換、市場が注視する「3素材」  2025年11月、師走相場入りを前に…
  2. ■AI株からバリュー株へ資金移動、巨大テックの勢い一服  「AIの次はバリュー株」と合唱が起こって…
  3. ■日銀トレード再び、不動産株に眠る超割安銘柄  今週の投資コラムは、政策金利据え置きの投資セオリー…
  4. ■日銀据え置きでも冴えぬ不動産株、銀行株が主役に  株価の初期反応が何とも物足りない。10月30日…
  5. ■造船業再生へ3500億円投資要望、経済安全保障の要に  日本造船業界は、海上輸送が日本の貿易の9…
  6. ■高市政権が描く成長戦略、戦略投資テーマ株に資金集中  「連立政権トレード」は、早くも第2ラウンド…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る