【業績でみる株価】Eストアーは18年3月期最終増益予想

 Eストアー<4304>(JQ)は、Web店舗マーケティング支援サービスを主力とするEC専門店の総合支援会社である。18年3月期は人件費増加で営業微減益予想だが、注力中のマーケティング売上が大幅伸長して増収・最終増益予想である。株価は15年高値の半値水準で調整一巡が期待される。

■18年3月期は増収・最終増益予想

 EC専門店の総合支援会社として、通販システムおよびマーケティングサービスを提供している。経営資源を顧客Web店舗の販促を支援するマーケティングサービスに傾注させ、顧客店舗の業績拡大に努めている。ECサイト構築に必要な通販システムは、新規顧客獲得をECでのポテンシャルが見込める優良顧客に偏重している。

 18年3月期の非連結業績予想は売上高が17年3月期比4.5%増の49億90百万円、営業利益が1.0%減の4億03百万円、経常利益が1.1%減の3億97百万円、純利益が3.8%増の2億74百万円としている。マーケティングサービスに傾注させて増収、人件費の増加などで営業微減益、経常微減益、純利益は増益予想としている。配当予想は未定としている。

 第1四半期(4~6月)は、売上高が前年同期比5.5%増収だったが、営業利益が10.6%減益、経常利益が11.3%減益、純利益が12.2%減益だった。

 通販システムは優良顧客に偏重したため顧客数が減少して4.9%減収、非注力分野のメディア売上は49.8%減収だったが、顧客店舗の業績に連動するフロウ売上高はマーケティング支援および優良顧客の増加により5.7%増収と好調だった。注力中のマーケティング売上高は、人材投資によって体制構築が進み、既存顧客店舗からの受注額増加および新規顧客店舗からの受注額の大幅増加で41.8%増収となった。利益面では、マーケティング支援の体制構築に必要な人員増に伴って人件費が増加し、また原価率の高いマーケティング売上高の比率上昇も影響して減益だった。

 通期予想に対する第1四半期の進捗率は売上高24.4%、営業利益26.8%、経常利益26.7%、純利益25.9%と概ね順調である。

■株価は15年高値の半値水準で調整一巡期待

 株価は水準を切り下げる展開で、9月6日には年初来安値となる746円まで調整した。9月8日の終値は752円、時価総額は約78億円である。

 日足チャートで見ると25日移動平均線、週足チャートで見ると13週移動平均線が戻りを押さえる形だが、16年5月高値1522円の半値水準で調整一巡が期待される。(MM)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■ガソリン・軽油の暫定税率廃止法成立  ガソリン暫定税率廃止法は11月28日に成立し、ガソリン税2…
  2. ■うつ・統合失調症・発達障害を脳から理解する、最前線研究を平易にまとめた一冊  翔泳社は11月25…
  3. 【新築マンションの短期売買を分析】  国土交通省は11月25日、三大都市圏および地方四市の新築マン…
2025年12月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
293031  

ピックアップ記事

  1. ■「大きく産んで小さく育てる」IPO市場、期待裏切る後半戦  48勝2分10敗である。2025年の…
  2. ■日銀イベント通過で円高前提、紙・パ株が師走相場の主役候補  今週のコラムは、日銀の金融政策決定会…
  3. ■FOMC通過も市場は波乱、金利と為替に残る違和感  FRB(米連邦準備制度理事会)のFOMC(公…
  4. ■眠れる6900トンの金が動き出す、「都市鉱山」開発でリデュース株に追い風  今週の当コラムは、金…
  5. ■天下分け目の12月10日、FRB利下げで年末相場は天国か地獄か?  天下分け目の12月10日であ…
  6. ■AI・データセンター需要拡大に対応、測定能力は従来比最大2倍  リガク・ホールディングス<268…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る