【新規上場(IPO)銘柄】ポエックはスプリンクラー消火装置「ナイアス」に期待感、3500円どころが下値圏

株式市場 IPO 鐘

 ポエック<9264>(JQ)は、昨年11月28日に東京証券取引所JASDAQに上場。同社は「ひと、みず、くうき」をテーマとした環境関連のオンリーワン、ナンバーワン製品を開発・販売している。災害時に特に威力を発揮する電源不要の消火装置「ナイアス」や画期的な方式で高効率の熱交換を実現した「バーテルス」など、人と明日の環境・安全・防災を考えた革新的な環境・防災機器を開発・製造・販売。ポンプ、送風機、ブロア、コンプレッサ、空調機器から消防機器、水槽、ボイラ、焼却炉、ろ過装置まで豊富な販売実績から顧客に最適な設備を提案。給排水設備機器のメンテナンス・修理、据付、技術サポートなど社会インフラを安全・確実に維持するためのバックヤード事業を創業当初から地道に続け、厚い信頼を受けている。

 今2018年8月期は、東北地区を拠点として新たに北海道地区へ営業展開を拡げ需要の新規獲得を図っている。また、更なる成長を目指し、同社及び連結子会社の株式会社三和テスコは東京電力ホールディングス株式会社において原子力取引先に登録されていることを踏まえて、そこで実績を上げることが同社グループにとってもPR材料になり得るものであるとの考えから、同社に対するプロモーションを積極的に実施。スプリンクラー消火装置「ナイアス」が東京電力ホールディングス株式会社柏崎刈羽原子力発電所における安全対策に採用が決定となるなど、今後に向けた対応も図っている。

 1月15日に発表済みの今2018年8月期第1四半期業績実績は、売上高12億1600万円、営業損益トントン、経常損益2200万円の赤字、最終損益1700万円の赤字に着地。

 今18年8月期業績予想は、売上高53億9900万円(前期比9.3%増)、営業利益2億0200万円(同56.6%増)、経常利益1億7200万円(同5.9%減)、純利益1億0800万円(同24.4%減)を見込む。年間配当予想は、期末一括32.21円を予定している。

 株価は、昨年12月6日安値2020円を底に1月11日高値4350円と上昇。その後、3500円どころを下値にモミ合っている。環境関連のオンリーワン、ナンバーワン製品を取り扱っていることが強みだが、震災等の災害時に電気や水道がストップしても作動するスプリンクラー消火装置「ナイアス」の拡販等に対する期待感があり、下値圏に押す場面があれば、買い妙味が膨らみそうだ。(株式評論家・信濃川)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■9割超が対策を実施も、「WBGT」の認知は依然として低調  帝国データバンクの調査により、「熱中…
  2. ■「変身と成長」掲げ1300億円の積極投資、収益構造の転換図る  吉野家ホールディングス<9861…
  3. ■人手不足を補いながら顧客満足度の向上に貢献  シャープ<6753>(東証プライム)は5月20日、…
2025年6月
 1
2345678
9101112131415
16171819202122
23242526272829
30  

ピックアップ記事

  1. ■選挙関連の「新三羽烏」の株価動向をウオッチ  足元では野党が石破内閣への内閣不信認決議案提出を見…
  2. どう見るこの相場
    ■米、イラン核施設を電撃空爆、緊張激化へ  「2週間以内」と言っていたのが、わずか「2日」である。…
  3. ■イスラエル・イラン衝突でリスク回避売りが優勢に  イスラエルのイラン攻撃を受け、13日の日経平均…
  4. ■ホルムズ海峡封鎖なら「油の一滴は血の一滴」、日本経済は瀬戸際へ  コメ価格が高騰する「食料安全保…
  5. ■トランプリスク回避へ、大谷・藤井・大の里株が浮上  『おーいお茶』を展開する伊藤園<2593>は…
  6. ■昭和の象徴、長嶋茂雄さん死去  またまた「昭和は遠くなりにけり」である。プロ野球のスパースター選…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る