エフティグループは売り一巡感、18年3月期増益予想で19年3月期も収益拡大期待

日インタビュ新聞ロゴ

 エフティグループ<2763>(JQ)は、法人向け環境関連商品・情報通信機器販売などを展開し、M&Aも積極活用してストック型収益・業容拡大戦略を推進している。18年3月期は法人事業が復調して増益予想である。19年3月期も収益拡大を期待したい。株価は2月の高値圏から急反落したが売り一巡感を強めている。なお5月10日に18年3月期決算発表を予定している。

■法人向けLED照明、ビジネスホン、OA機器などの販売が主力

 法人事業(中小企業・個人事業主向けLED照明等環境関連商品、ビジネスホン・OA機器・SOHOスモールサーバー等情報通信機器の販売、WEB制作サービスやインターネットサービスの提供)、コンシューマ事業(一般消費者向けインターネットサービスの提供、ドコモショップ運営)を展開している。17年3月期の事業別売上高構成比(連結調整前)は法人事業74%、コンシューマ事業26%だった。

 LED照明、空調、節水装置、電力などの環境商材を重点分野と位置付け、M&A・アライアンス・グループ再編、定額保守サービスなどストック型収益積み上げ、海外展開を推進している。海外はタイ子会社をASEAN地域への事業展開拠点として、LED照明など環境商材の販売を推進している。

 17年8月にはインドネシアの現地法人の商号を変更してLED照明等の販売を行う環境関連事業を開始すると発表した。17年11月にはクラウド・エージェンシーと共同でウォータサーバ販売の合弁会社を設立した。

■18年3月期は法人事業が復調して増益予想、19年3月期も収益拡大期待

 18年3月期連結業績予想は、売上高が17年3月期比0.7%増の400億円、営業利益が7.0%増の45億円、経常利益が8.0%増の45億円、そして純利益が7.8%増の24億50百万円としている。配当予想は6円増配の年間40円(第2四半期末20円、期末20円)としている。予想配当性向は54.3%となる。

 第3四半期累計は、売上高が前年同期比4.3%増の301億37百万円、営業利益が7.5%増の31億10百万円、経常利益が8.3%増の31億24百万円、純利益が17.8%増の19億65百万円だった。コンシューマ事業の収益改善が寄与して増収増益だった。差し引き売上総利益率は43.4%で2.0ポイント低下、販管費比率は33.0%で2.3ポイント低下した。

 法人事業は売上高が2.6%減の215億02百万円で、営業利益が7.3%減の29億53百万円だった。累計ベースでは減収減益だった。新卒121名採用、既存社員の長時間労働抑止等の労働環境整備、営業品質管理体制構築、業務改善推進等を行った影響で低調だった第1四半期を補うに至らなかった。また法人向けストックサービス節水装置JETの営業コスト先行も影響した。ただし第2四半期、第3四半期とも前年同期比増益と復調傾向を強めている。

 コンシューマ事業は売上高が25.7%増の88億64百万円で、営業利益が2億68百万円(前年同期は1億54百万円の赤字)だった。17年3月期第3四半期から連結したアローズコーポレーションの太陽光発電設備も寄与した。

 通期会社予想に対する第3四半期累計の進捗率は売上高が75.3%、営業利益が69.1%、経常利益が69.4%、純利益が80.2%である。法人事業が復調して19年3月期も収益拡大を期待したい。

■株価は売り一巡感

 株価は2月高値1140円から急反落して水準を切り下げたが、900円台で売り一巡感を強めている。

 4月5日の終値919円を指標面で見ると、前期推定連結PER(会社予想連結EPS73円72銭で算出)は約12倍、前期推定配当利回り(会社予想の年間40円で算出)は約4.4%、前々期実績連結PBR(前々期実績連結BPS364円31銭で算出)は約2.5倍である。時価総額は約334億円である。

 週足チャートで見ると52週移動平均線近辺で下げ渋る形だ。反発を期待したい。(日本インタビュ新聞社アナリスト水田雅展)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■東京・愛知・兵庫で屋外広告も掲出、号外や無料バッティング企画も実施  Major League …
  2. ■新生児対象の臨床試験で抗炎症作用と菌叢改善を実証  森永乳業<2264>(東証プライム)は7月2…
  3. ■「日本栄養・食糧学会大会」で研究成果発表、科学的根拠を提示  味の素<2802>(東証プライム)…
2025年9月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930  

ピックアップ記事

  1. ■東証市場、主力株急落と中小型株逆行高で投資戦略二極化  証市場は9月19日に主力株の急落と中小型…
  2. どう見るこの相場
    ■プライム市場の需給悪化を警戒し、個人投資家は新興市場へ資金を逃避  「桐一葉 落ちて天下の秋を知…
  3. ■01銘柄:往年の主力株が再評価、低PER・PBRで買い候補に  今週の当コラムでは、買い遅れカバ…
  4. ■日米同時最高値への買い遅れは「TOPIXコア30」と「01銘柄」の出遅れ株でカバー  日米同時最…
  5. ■東京株、NYダウ反落と首相辞任で先行き不透明  東京株式市場は米国雇用統計の弱含みでNYダウが反…
  6. ■株式分割銘柄:62社に拡大、投資単位引き下げで流動性向上  選り取り見取りで目移りがしそうだ。今…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る