シー・エス・ランバーはほぼ底値圏、18年11月期利益予想を下方修正したが売り一巡感

株式市場 銘柄

 シー・エス・ランバー<7808>(JQ)は木材プレカット加工の大手である。5月21日に18年11月期利益予想を下方修正したが、株価は売り一巡感を強めている。ほぼ底値圏だろう。

■木材プレカット加工の大手

 木材プレカット加工(プレカット事業)の大手である。木造戸建住宅の建築請負事業、および不動産賃貸事業も展開している。

 プレカット加工とは、建築現場に搬入する前に、工場で原材料(材木・合板等)を必要寸法に切断し、材木と材木の接合部分を加工することである。在来軸組工法および2×4(ツーバイフォー)工法の両方に対応していることが特徴で、首都圏1都3県を地盤として展開している。建築請負事業は年間200棟以上を施工している。
 収益特性としては新設住宅着工戸数の影響を受けやすく、季節要因としては売上高が下期偏重で特に第4四半期(9~11月)に売上高が集中する傾向がある。

■18年11月期利益予想を下方修正

 5月21日に18年11月期第2四半期累計予想の売上高と利益、通期予想の利益を下方修正した。修正後の通期連結業績予想は、売上高が17年11月期比4.1%増の153億円、営業利益が0.3%減の5億90百万円、経常利益が0.7%減の5億40百万円、純利益が3.2%増の3億50百万円としている。

 売上高は第2四半期累計予想を下方修正したが、プレカット事業、建築請負事業とも下期に回復が見込まれるとして、通期予想を据え置いた。営業利益は木材価格高騰の販売価格への転嫁遅れ、人件費や減価償却費の増加で第2四半期累計予想を大幅減額した。下期の売上回復でカバーしきれない見込みとして通期も減額した。なお配当予想は5円増配の年間40円(期末一括)で据え置いている。

■株価はほぼ底値圏

 株価は18年11月期利益予想の下方修正を嫌気し、1700円近辺でのモミ合いから急落する形となったが、1500円台で下げ渋り売り一巡感を強めている。5月28日の終値は1586円、今期予想連結PERは約8倍、時価総額は約29億円である。上場来安値を僅かに更新したが、ほぼ底値圏だろう。

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■国際特許分類や元素リストを用いて多様な解決策を自動生成  AGC<5201>(東証プライム)は1…
  2. ■Newton・GR00T・Cosmosを軸にロボット研究を高速化  NVIDIA(NASDAQ:…
  3. ■700億パラメータ規模の自社LLMを金融仕様に強化、オンプレ環境で利用可能  リコー<7752>…
2025年11月
 12
3456789
10111213141516
17181920212223
24252627282930

ピックアップ記事

  1. ■鶏卵高騰・クマ被害・米政策転換、市場が注視する「3素材」  2025年11月、師走相場入りを前に…
  2. ■AI株からバリュー株へ資金移動、巨大テックの勢い一服  「AIの次はバリュー株」と合唱が起こって…
  3. ■日銀トレード再び、不動産株に眠る超割安銘柄  今週の投資コラムは、政策金利据え置きの投資セオリー…
  4. ■日銀据え置きでも冴えぬ不動産株、銀行株が主役に  株価の初期反応が何とも物足りない。10月30日…
  5. ■造船業再生へ3500億円投資要望、経済安全保障の要に  日本造船業界は、海上輸送が日本の貿易の9…
  6. ■高市政権が描く成長戦略、戦略投資テーマ株に資金集中  「連立政権トレード」は、早くも第2ラウンド…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る