【株式評論家の視点】フロンティアインターナショナルは目先2100円割れが底値圏、12日に第1四半期決算を発表

株式評論家の視点

フロンティアインターナショナル<7050>(東マ)は、本年2月28日に東京証券取引所マザーズに上場。同社は、幾多のプロモーション案件の実施により培った人の心を動かすノウハウを通じて、生活者に良質なブランド体験を届けることで、企業が抱えるマーケティングやセールスに関するあらゆる課題を解決する「Total Promotion Company」。単一セグメントのプロモーション事業では、イベントプロモーション、キャンペーンプロモーション、PR、スペースプロデュース、デジタルプロモーション、店頭販売支援を行っている。「東京ガールズコレクション」、「東京マラソンEXPO」、「東京国際映画祭等の各種協賛イベントの企画・運営・制作の実績がある。


成長戦略においては、同社の有する体験価値による課題解決について、複合的な成長を目指している。面の拡大(既存領域における案件獲得増)では、ソリューションメニューの拡大、新規拠点進出を計画。質の深化(新領域における案件創出)では、年間2,000件の案件実施で得た経験値による自社コンテンツの発掘と、多数の提携サプライヤとの関係を活用したサプライヤのデジタルコンテンツのパッケージ化に取り組み。周辺事業への進出では、同社の事業優位性を活かして、店頭顧客行動に基づいたデータマーケティングを行い、同社の人材ノウハウを活かした人材領域への展開等を通じて、事業ドメインの拡大に取り組んでいる。

前2019年4月期業績実績は、売上高127億8000万円(前の期比4.8%増)、営業利益11億2600万円(同7.6%増)、経常利益11億1400万円(同6.4%増)、純利益8億1800万円(同14.7%増)に着地。「イベントプロモーション」、「店頭、デジタル、PR等のプロモーション」 共に売上高は順調に拡大。売上高、各段階損益の全てで過去最高を更新と堅調に推移した。

今20年4月期業績予想は、売上高131億5800万円(前期比3.0%増)、営業利益11億5200万円(同2.3 %増)、経常利益11億4600万円(同2.9%増)、純利益7億4800万円(同8.6%減)を見込む。種々の大型国際イベントにも支えられ、底堅く事業拡大が続くと想定。前期に税効果会計に係る会計基準における会社区分の変更があった反動で、純利益は小幅減益を予想。年間配当予想は、未定(同期末一括59円)としている。

株価は、3月4日につけた上場来高値4030円から5月16日に上場来安値2000円まで調整。8月6日安値2006円と売り直された後、モミ合っている。デジタルから店頭領域に至るまで、多くの案件が寄せられている状況で、今20年4月期第1四半期、第2四半期共に、前年同時期を上回るペースで受注、引合を獲得しており、今月12日に予定される第1四半期決算の発表は注目される。今期予想PER12倍台と割安感があり、目先2100円割れが底値圏になった感があり、決算発表を前に押し目買い妙味が膨らみそうだ。(株式評論家・信 濃川)

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