【株式評論家の視点】サツドラホールディングスの押し目は中長期狙いで買い妙味

株式評論家の視点

 サツドラホールディングス<3544>(東1)は、「健康で明るい社会の実現に貢献する」という経営理念の下、北海道におけるドラッグストア店舗のチェーン展開を中心に事業を推進しているが、本年8月16日に単独株式移転の方法により、株式会社サッポロドラッグストアーの完全親会社として設立。同日に東京証券取引所市場第一部及び札幌証券取引所本則市場に上場。同社は、グループ会社の経営管理及びそれに付帯又は関連する業務を行っている。ドラッグストア事業、地域マーケティング事業、調剤事業、卸・商品開発事業、エネルギー事業を運営している。

 8月16日に発表した中期経営計画では、最終年度2021年5月期売上高1000億円、経常利益30億円、ROE10%以上の目標を掲げている。さらなる飛躍に向けたスタートラインに立つための中期経営計画と位置付け、「北海道の深堀りと次の成長への基盤づくり」をテーマに掲げ、以下の取組みを積極的に推進する方針で、強固なリージョナル・チェーンストアづくり、リージョナル・プラットフォームづくり、アジアン・グローバルへの発信に取り組む計画。

 今2017年5月期第2四半期業績予想は、売上高が515億円、営業利益が8億円、経常利益が7億9000万円、純利益が4億8000万円を見込んでいる。

 通期業績予想は、売上高が860億円、営業利益が13億円、経常利益が12億8000万円、純利益が7億円を見込んでいる。配当は期末一括35円を予定。また、株主優待制度を実施し、毎年5月15日の同社株主名簿に記載または記録された100株以上所有の株主に対してサッポロドラッグストアー商品券の贈呈を予定している。

 株価は、8月16日高値2127円から9月2日安値1833円まで調整を挟んで同8日高値1943円と上昇した後、同21日安値1818円と調整したが出直っている。今後も人口の増加が見込まれるアジアに向けに、インバウンド向け店舗と越境EC取引などにより、インバウンド需要とアウトバウンド需要を積極的に取り込むことから、成長が続くと期待される。今期予想PER12倍台と割安感があり、配当利回り1.8%の水準で、値ごろ感がある。ここからの押し目は中長期狙いで買い妙味が膨らみそうだ。(株式評論家・信濃川)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■AI機能強化でさらに便利に!Siriの進化とChatGPT統合で作業効率向上  Appleは3月…
  2. ■ChatGPT Enterpriseを活用し、業務効率化と新たな価値創造を推進  ふくおかフィナ…
  3. ■2024年度の美容室倒産件数、前年を大幅に上回る197件  帝国データバンクの調査によると、20…
2025年4月
 123456
78910111213
14151617181920
21222324252627
282930  

ピックアップ記事

  1. ■スタンレー電気など年初来安値銘柄の業績見通しに焦点  日経平均株価が4月に大幅下落する中、年初来…
  2. ■トランプ劇場、急転換の舞台裏!米中摩擦、FRB人事…予測不能な変幻自在  「クルマは急に止まれな…
  3. ■5大商社決算発表を前に高まる投資家の期待感  世界三大投資家の一人ウォーレン・バフェットが日本の…
  4. ■「市場の反乱」の一段落で「市場の勝利」を期待しバフェット流に商社株にバリュー株投資も一考余地  …
  5. ■株価55%高もまだ割安!?記念優待利回り10%超の注目株  10日には米国の関税発動停止を受け、…
  6. ■一喜一憂の投資家心理、トランプ関税「一時停止」の罠  まずフェイクニュースかと目と耳を疑った。次…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る