【株式評論家の視点】アルトナーはエコカーの設計開発にビジネスチャンス広がる、業績上振れ期待から押し目買い妙味膨らむ

株式評論家の視点

 アルトナー<2163>(JQS)は、設計開発に特化したエンジニア集団で、産業構造のコアとなる領域で顧客企業のテクニカルパートナーとして貢献している。顧客の開発ニーズ、開発プランに合わせて、技術レベルに合ったエンジニアを人選しスピーディに派遣。単独派遣、プロジェクト派遣など開発スケジュールに沿っての派遣者数の増減など、様々なスタイルで機能的に対応している。

 英国政府は26日、ガソリン車やディーゼル車の販売を2040年までに全面的に禁止すると発表。電気自動車(EV)や家庭で充電可能なプラグインハイブリッド(PHV)などエコカーに代替需要が膨らむと見られており、同社にビジネスチャンスが広がる。同社が、エコカー充電器の開発、リチウムイオン電池の開発、駆動用モータの開発、車載用モータの構造設計、高電圧バッテリーの開発という機械設計開発の業務。インバータの評価、ハイブリッドシステム設計、モータ制御設計、車載電池の安全性評価、次世代燃料電池の研究開発という電機・電子設計開発の業務。ブレーキ制御システムの開発・評価というソフトウェア開発等を担っており、今後エコカーに関連する技術者の要請が拡大しそうだ。

 今2018年1月期第2四半期業績予想は、売上高27億1500万円(前年同期比5.9%増)、営業利益3億1400万円(同5.0%増)、経常利益3億1500万円(同3.5%増)、純利益2億1700万円(同9.0%増)を見込む。

 今18年1月期業績予想は、売上高55億6800万円(前期比8.1%増)、営業利益6億2300万円(同12.8%増)、経常利益6億2600万円(同11.0%増)、純利益4億3100万円(同18.6%増)と連続最高益更新を見込む。年間配当は26円(第2四半期末13円、期末13円)を予定。配当性向は32%と高く、前17年1月期の年間配当は35円で、本年2月1日付で普通株式1株につき2株の株式分割を実施しており、実質連続増配となる見通し。

 株価は、2月1日につけた年初来の安値791円から6月7日に年初来の高値1679円と上昇。7月7日安値1349円まで調整した後、25日移動平均線を上値にモミ合っている。輸送用機器分野のエコカー以外では、水素エネルギー技術を活用した燃料電池自動車、自動運転技術を備えた先進安全自動車等の研究開発に取り組んでいることも注目される。足元の業績は、今1月期第1四半期営業利益が第2四半期計画に対する進捗率は62%と順調に推移している。テーマに乗る業績上振れ期待銘柄として、日柄調整が進めば買い直される可能性があり、押し目買い妙味が膨らみそうだ。(株式評論家・信濃川)

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