ラオックスが3日続けて出直り継続、減額修正後に「大きな陽線」を示現し基調転換

■12月通期の業績予想を大幅に引き下げたが翌日の株価は高くなり注目集まる

ラオックス<8202>(東2)は9月6日の後場、14時30分にかけて4%高の259円(10円高)前後で推移し、9月3日につけた取引時間中の安値229円から3日続けて出直りを強めている。通期業績予想の大幅な減額修正を発表した翌日に大きな陽線(始値より終値が高くなるロウソク足罫線)を示現したため、当面の悪材料は消化されたとの見方が出ている。

 9月2日に第2四半期決算と12月通期予想の大幅な減額修正を発表した。12月通期の連結営業利益の予想は、それまでの20億円の見通しを2億円に引き下げた。

 これを受け、翌3日の株価は、一時5%安(2日の終値比12円安の229円)まで下押す場面があった。しかし、大引けにかけては大きく切り返して1%高(同じく3円高の244円)となった。陽線。それも、かれこれ1ヵ月以上、低落傾向を続けてきた果てに大きな陽線を示現したため、テクニカル的には、それまでの悪材料が消化された形になるとされ、ひいては相場の転換を示唆することがあるとの見方が出ている。

 第2四半期までは、グループの主力事業の一つである生活ファッション事業で業務効率改善などに向けた支出が先行したこと、東・西日本での天候不順、シャディ株式会社における物流拠点の統廃合などを中心にした構造改革による影響や、新規マーケティング費用の投入などの一時的な販売管理コストの増加があり、業績が下ぶれしたが、下期は概ね当初予定どおりに進捗する見込みとした。市場関係者の中には、今後、次第に構造改善・効率化の効果が上乗せされてくると期待する様子もある。(HC)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■東京大学発スタートアップが開発、19自由度のヒューマノイドロボット  東京大学発スタートアップH…
  2. ■売却面積は約1.6倍に、総額1,785億円超の譲渡価額  東京商工リサーチは6月30日、2024…
  3. ■従来の検索では見つけられなかった本との出会いを創出  富士通<6702>(東証プライム)傘下の富…
2025年8月
 123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031

ピックアップ記事

  1. ■株主還元強化が市場の安心材料に  東京エレクトロン<8035>は8月1日、2025年3月期の業績…
  2. ■市場の霧が晴れ始めた、個別銘柄の好調が投資家を惹きつける  前週31日の植田和男日銀総裁の記者会…
  3. ■利上げか、現状維持か?日銀総裁の決断で明暗分かれる8月相場  日銀の金融政策を巡る不確実性が続く…
  4. ■選挙惨敗の石破首相に退陣要求、政局混迷の行方  まるで狂言の『乳切木』(ちぎりき)を観るようであ…
  5. ■九州地盤銘柄に割安感、福証単独上場企業にも注目集まる  東京エレクトロンやアドバンテストなどの半…
  6. ■参院選で与党過半数割れ、石破政権の行方不透明に  7月20日投開票の参議院議員選挙は、大手メディ…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る