【新規上場(IPO)銘柄】ギフティは流通額が大幅に増加、1700円割れで下値を固めてくるか注目

株式市場 IPO 鐘

ギフティ<4449>(東マ)は、本年9月20日に東京証券取引所マザーズに上場。同社グループは、同社、連結子会社であるGIFTEE MALAYSIA SDN. BHD.で構成されており、「ギフトで、『人と人』『人と企業』『人とまち』をつないでいく。」というミッションのもと、「eギフトプラットフォーム事業」を展開。4つのサービスを提供している。

 個人向け「gifteeサービス」では、ちょっとしたお礼やお祝いの気持ちを伝えたい時、相手の住所が分からなくても気軽にギフトを贈れるサービスで、LINEやFacebookでつながっている友達に、カフェやコンビニの商品をプレゼントできる。

 法人向け「giftee for Businessサービス」では、法人が自社の顧客に対し、キャンペーンやアンケート謝礼としてeギフトを送付できるサービス。

 小売店向け「eGift Systemサービス」では、店頭で引き換えることのできるデジタルのギフトチケットの生成と配信、およびそのチケットを自社サイト上で販売できるスステムで、「スターバックスコーヒー」や「ローソン」、「ミスタードーナッツ」等へ導入済み。

 地域通貨サービス「Welcome! STAMP』では、「Welcome! STAMP」は、従来紙やカードで発行されていた地域通貨(プレミアム商品券等)を、電子化(スマートフォンや携帯電話で購入・利用可能)し流通させるソリューションを提供している。これまで、しまとく通貨(長崎県離島市町)、しまぽ通貨(東京都島しょ地域)、e街ギフトと旅先納税システム(瀬戸内市)を提供している。

 今2019年12月期第3四半期業績実績は、売上高13億2300万円、営業利益4億3200万円、経常利益4億0800万円、純利益2億8400万円に着地。同社グループの提供するeギフト生成システム『eGift System』の導入企業が着実に増加すると共に、eギフトをマーケティング等に利用する法人に向けたeギフト販売(『giftee for Business』サービス)も順調に取引を増加。流通額46億円(前年同期比135.7%増)、「gifteeサービス」会員数133万人(同29.5%増)、eギフト利用企業(DP)は533社(同109.0%増)、eギフト発行企業(CP)は74社(同72.1%増)と大幅に増加している。

 今19年12月期業績予想は、売上高17億7400万円(前期比58.2%増)、営業利益5億3800万円(同88.4%増)、経常利益5億2800万円(同86.6%増)、純利益3億5800万円(同80.7%増)を見込む。年間配当は、無配を予定している。

 株価は、9月25日につけた上場来高値2100円から10月15日に上場来安値1392円、11月15日安値1410円と売り直されて底値確認から11月28日高値2021円と上昇。上げ一服で、モミ合っている。eギフトの発券から流通まで、一気通貫で提供するプラットフォームを構築、CP、DP、個人利用者が相互に作用しながら拡大する循環型ビジネスを強みとして、eギフト発行企業(CP)数の拡充とeギフト利用企業(DP)と流通額の拡大が見込まれるうえ、ASEANの展開にも期待感が高まる。来20年12月期2ケタ増収増益が観測されており、1700円割れで下値を固めてくるか注目したい。(株式評論家・信濃川)

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