ショーエイコーポレーションは割安さ目立つ、第3四半期は各利益とも2ケタの増加率

■今期は売上高が連続最高を、各利益は2期ぶりに最高を更新の見込み

 ショーエイコーポレーション<9385>(東1)は1968年の創業以来、包装資材の中で軟包装と呼ばれる分野(フィルムパッケージ)を中心に企画・製造・販売を行い、現在は、「パッケージ事業」「メディアネットワーク事業」「日用雑貨品事業」の3つの事業のシナジーにより、消費を喚起する企画・製品を提案するビジネスモデルを展開している。

 今期・20年3月期の連結業績見通し(2月7日発表現在)は、2ケタの増益率で各利益とも2期ぶりに最高益を更新する予想を公表しており、売上高は190.0億円(前期比6.7%の増加)、営業利益は7.0億円(同31.7%の増加)、親会社株主に帰属する当期純利益は4.43億円(同39.7%の増加)、1株利益は69円96銭。

■PERは12倍そこそこで東証1部平均との比較で評価不足が歴然

 株価は年初から上昇傾向を強めており、2月7日の終値は843円(3円高)。
今期予想1株利益から見たPERは12倍そこそこに過ぎず、東証1部上場全銘柄の平均PER16倍台と比較して割安さが目立つ。評価不足が歴然といえる。

■第3四半期の連結営業利益は32%増加し純利益は28%増加

 この第3四半期の連結業績(2019年4月から12月まで累計)は、売上高が142.67億円(前年同期比7.7%増)となり、利益面では、国内で運賃の負担増などがあった一方、タイ子会社の原料価格の安定、生産効率化により、営業利益は4.77億円(同31.6%増)、親会社株主に帰属する四半期純利益は2.81億円(同28.2%増)となった。

 売上高においては各事業とも前年同期を上回り、パッケージ事業の売上高は前年同期比0.5%増の61.23億円、メディアネットワーク事業の売上高は同じく4.2%増の32.08億円、日用雑貨品事業の売上高は同12.8%増加して58.81億円。利益はメディアネットワーク事業、日用雑貨品事業の2つの事業が前年同期を上回った。

 今期の業績予想は、売上高が連続最高を更新する見込みで、収益は各利益とも2期ぶりに最高益を更新する見込みになる。通期業績予想に対し、第3四半期までの進ちょく率をみると、売上高は75%、営業利益は68%、純利益は63%。売上高は順調な反面、利益の進捗はやや遅れ気味に見受けられるが、「タイ子会社の業績回復により最終的には予定通りの着地を予想する」(決算短信より)としている。(HC)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■東京大学発スタートアップが開発、19自由度のヒューマノイドロボット  東京大学発スタートアップH…
  2. ■売却面積は約1.6倍に、総額1,785億円超の譲渡価額  東京商工リサーチは6月30日、2024…
  3. ■従来の検索では見つけられなかった本との出会いを創出  富士通<6702>(東証プライム)傘下の富…
2025年8月
 123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031

ピックアップ記事

  1. ■株主還元強化が市場の安心材料に  東京エレクトロン<8035>は8月1日、2025年3月期の業績…
  2. ■市場の霧が晴れ始めた、個別銘柄の好調が投資家を惹きつける  前週31日の植田和男日銀総裁の記者会…
  3. ■利上げか、現状維持か?日銀総裁の決断で明暗分かれる8月相場  日銀の金融政策を巡る不確実性が続く…
  4. ■選挙惨敗の石破首相に退陣要求、政局混迷の行方  まるで狂言の『乳切木』(ちぎりき)を観るようであ…
  5. ■九州地盤銘柄に割安感、福証単独上場企業にも注目集まる  東京エレクトロンやアドバンテストなどの半…
  6. ■参院選で与党過半数割れ、石破政権の行方不透明に  7月20日投開票の参議院議員選挙は、大手メディ…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る