エスプール、26年11月期2桁増益予想、基盤整備完了で再成長へ、障がい者雇用支援が牽引

(決算速報)
 エスプール<2471>(東証プライム)は1月14日に25年11月期連結業績を発表した。計画を下回り減益で着地した。障がい者雇用支援サービスは好調に推移したが、広域行政BPOサービスや人材アウトソーシングの売上高が計画を下回ったほか、通販発送代行サービスにおける品川センター撤退に伴う一過性損失計上も影響した。26年11月期は2桁増益予想としている。基盤整備を完了し、27年11月期からの再成長を目指すとしている。なお障がい者雇用支援サービスの成長戦略を策定・公表した。積極的な事業展開で収益回復基調だろう。株価は12月の直近安値圏から下値を切り上げて反発の動きを強めている。高配当利回りも支援材料であり、出直りを期待したい。

■25年11月期は減益着地、26年11月期は2桁増益予想

 25年11月期の連結業績(IFRS)は売上収益が前期比1.9%増の260億29百万円、営業利益が13.1%減の24億18百万円、親会社所有者帰属当期純利益が31.2%減の14億44百万円だった。配当は前期と同額の10円(期末一括)とした。配当性向は54.2%となる。

 各利益は計画を下回り減益で着地した。障がい者雇用支援サービスは好調に推移したが、広域行政BPOサービスや人材アウトソーシングの売上高が計画を下回ったほか、通販発送代行サービスにおける品川センター撤退に伴う一過性損失計上なども影響した。

 セグメント別(内部取引、全社費用等調整前)に見ると、ビジネスソリューション事業は売上収益が10.2%増の165億54百万円、営業利益が3.1%減の35億85百万円だった。

 障がい者雇用支援サービスの売上収益は12.6%増の90億45百万円だった。採用・教育が円滑に進み、計画を上回る水準で着地した。設備販売は1308区画、期末時点の顧客数は前期末比58社増の722社だった。農園数は6農園を開設し、期末時点で59農園(屋外40、屋内19)となった。管理区画は9883区画、就労者数は4942名(定着率92%)となった。

 広域行政BPOサービスの売上収益は9.2%減の13億68百万円だった。国策系業務の規模縮小および実施見送りにより、下期の売上高が計画を大幅に下回った。なお収益基盤となる共同BPOの基礎業務は売上の約5割まで増加した。環境経営支援サービスの売上収益は21.1%増の19億28百万円(企業向けが26.2%増の16億52百万円、自治体向けが2.5%減の2億76百万円)だった。企業向けは大幅増収となった一方で、コンサルタントの制約により機会損失が発生した。自治体向けはスポット型案件が多く、案件の継続的な積み上げに苦戦した。

 通販発送代行サービスの売上収益は0.0%増の13億31百万円だった。抜本的な収益改善に向けて品川センターの撤退を決定し、特別損失1億78百万円を計上した。採用支援サービス(OMUSUBI)の売上収益は2.1%増の8億04百万円だった。一部案件における納品遅延により71百万円の売上が次期に繰り越しとなった。なお新サービス(健康診断事務代行)は売上が伸長したが、立ち上げ初期の運営混乱に伴って原価が上昇したため収益を圧迫した。販売促進支援サービスの売上収益は21.2%増の14億14百万円だった。対面型プロモーション業務おいて主要顧客との取引が拡大した。

 人材ソリューション事業は売上収益が9.8%減の95億79百万円、営業利益が5.2%減の8億22百万円だった。コールセンター派遣の売上収益は9.8%減の95億79百万円、販売支援の売上収益は33.4%減の8億02百万円だった。コールセンター派遣は定型業務の縮小により減収だったが、高スキル業務の増加で利益率が改善した。販売支援は体制を縮小した。建設技術者派遣は順調に拡大した。

 全社ベースの業績を四半期別に見ると、第1四半期は売上収益が61億31百万円で営業利益が2億61百万円、第2四半期は売上収益が63億68百万円で営業利益が5億45百万円、第3四半期は売上収益が63億96百万円で営業利益が5億35百万円、第4四半期は売上高が71億34百万円で営業利益が10億77百万円だった。

 26年11月期の連結業績予想については、売上収益が前期比3.1%増の268億44百万円、営業利益が13.0%増の27億33百万円、親会社所有者帰属当期利益が14.9%増の16億59百万円としている。配当予想は前期と同額の10円(期末一括)としている。予想配当性向は47.2%となる。

 なお半期ベースで見ると上期は売上高が前年同期比1.0%減の123億69百万円、営業利益が45.5%減の4億39百万円の計画としている。これは環境経営支援サービスの売上が第4四半期偏重のためである。四半期別営業利益の計画は第1四半期が2億05百万円の損失、第2四半期が6億44百万円、第3四半期が5億17百万円、第4四半期が17億77百万円としている。

 通期のセグメント別(内部取引、全社費用等調整前)計画は、ビジネスソリューション事業の売上収益が9.5%増の181億24百万円で営業利益が19.8%増の42億95百万円、人材ソリューション事業の売上高が7.1%減の89億円で営業利益が16.1%減の6億90百万円としている。人材ソリューション事業は派遣スタッフ採用強化に向けた投資を実行する。

 売上収益の計画についてはビジネスソリューション事業の障がい者雇用支援サービスが10.9%増の100億29百万円、広域行政BPOサービスが15.1%増の15億75百万円(上期6億25百万円、下期9億50百万円で下期偏重)、環境経営支援サービスが0.8%減の19億13百万円(企業向け1.1%減の16億35百万円、自治体向け0.5%増の2億78百万円)、通販発送代行サービスが12.2%減の11億69百万円、採用支援サービス(OMUSUBI)が28.0%増の10億30百万円、販売促進支援サービスが13.1%増の16億円、そして人材ソリューション事業のコールセンター派遣が11.8%減の89億円、販売支援が0.2%減の8億円、その他が18.5%増の14億円としている。

 障がい者雇用支援サービスの農園開設は6農園、設備販売は1350区画の計画である。就労者のキャリアアップ支援強化や野菜の活用拡大など農園の価値向上に注力するほか、事業領域拡大に向けた準備を本格化させる。広域行政BPOサービスは前期の反省を踏まえ、未確定の国策案件を含まずに売上計画を策定した。環境経営支援サービスはコンサル案件の納品時期の影響により、売上が第4四半期に集中(第4四半期の売上高計画11億51百万円)する見込みだ。通販発送代行サービスは低収益率案件の整理により一時的な売上減少を伴うが、品川センター撤退による営業利益約1億50百万円の押し上げ効果などにより大幅な利益改善を見込む。採用支援サービス(OMUSUBI)は前期の期ズレ分約71百万円により大幅増収を見込む。販売促進支援サービスは主要顧客との取引拡大を推進する。コールセンター派遣は需要が堅調な高スキル案件への注力により利益率向上を推進する。販売支援は復活に向けて体制を再構築する。建設技術者派遣は拡大継続に向けて体制を強化する。

 26年11月期は2桁増益予想としている。基盤整備を完了し、27年11月期からの再成長を目指すとしている。積極的な事業展開で収益回復基調だろう。

■株価は反発の動き

 株価は12月の直近安値圏から下値を切り上げて反発の動きを強めている。高配当利回りも支援材料であり、出直りを期待したい。1月14日の終値は277円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS21円24銭で算出)は約13倍、今期予想配当利回り(会社予想の10円で算出)は約3.6%、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS130円77銭で算出)は約2.1倍、そして時価総額は約219億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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