テンポイノベーションは21年3月期3Q累計営業減益だが通期予想を超過達成

(決算速報)
 テンポイノベーション<3484>(東1)は2月3日の取引時間終了後に21年3月期第3四半期累計業績を発表した。新型コロナウイルスの影響で営業減益だったが、各利益は通期予想を超過達成した。緊急事態宣言再発令の影響を考慮して通期予想を据え置いたが、第1四半期をボトムとして成約件数が回復傾向であり、通期利益予想は上振れが濃厚だろう。株価は11月の戻り高値に接近している。第3四半期累計の高進捗率を好感して上値を試す展開を期待したい。

■21年3月期3Q累計営業減益だが高進捗率、通期減益予想だが上振れ濃厚

 21年3月期第3四半期累計の業績(非連結)は、売上高が前年同期比6.8%増の79億36百万円、営業利益が9.1%減の6億04百万円、経常利益が0.6%増の6億93百万円、純利益が1.6%減の4億73百万円だった。

 累計ベースでは、転貸借物件の積み上げ(前年比43件増加の1677件)や不動産売買事業における2物件売却などで増収だが、特に第1四半期に新型コロナウイルスの影響を受け、新規成約件数の減少(前年比76件減少の216件)に伴って店舗転貸借事業のイニシャル収入が減少したため営業減益だった。

 ただし第2四半期以降は成約件数が回復傾向(第1四半期43件、第2四半期81件、第3四半期92件)となり、営業利益も回復傾向だ。四半期別に見ると、第1四半期は売上高が24億04百万円で営業利益が1億円、第2四半期は売上高が27億69百万円で営業利益が1億90百万円、第3四半期は売上高が27億63百万円で営業利益が3億14百万円だった。

 通期の業績(非連結)予想は、売上高が20年3月期比1.0%増の100億84百万円、営業利益が23.5%減の6億円、経常利益が17.3%減の6億71百万円、純利益が19.9%減の4億51百万円としている。

 緊急事態宣言再発令の影響を考慮して通期予想を据え置いたが、第3四半期累計時点で通期利益予想を超過達成した。第1四半期をボトムとして成約件数が回復傾向であり、通期利益予想は上振れが濃厚だろう。

■株価は上値試す

 株価は11月の戻り高値に接近している。第3四半期累計の高進捗率を好感して上値を試す展開を期待したい。2月3日の終値は918円、今期予想PER(会社予想のEPS25円35銭で算出)は約36倍、時価総額は約164億円である。

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■東京・愛知・兵庫で屋外広告も掲出、号外や無料バッティング企画も実施  Major League …
  2. ■新生児対象の臨床試験で抗炎症作用と菌叢改善を実証  森永乳業<2264>(東証プライム)は7月2…
  3. ■「日本栄養・食糧学会大会」で研究成果発表、科学的根拠を提示  味の素<2802>(東証プライム)…
2025年9月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930  

ピックアップ記事

  1. ■東証市場、主力株急落と中小型株逆行高で投資戦略二極化  証市場は9月19日に主力株の急落と中小型…
  2. どう見るこの相場
    ■プライム市場の需給悪化を警戒し、個人投資家は新興市場へ資金を逃避  「桐一葉 落ちて天下の秋を知…
  3. ■01銘柄:往年の主力株が再評価、低PER・PBRで買い候補に  今週の当コラムでは、買い遅れカバ…
  4. ■日米同時最高値への買い遅れは「TOPIXコア30」と「01銘柄」の出遅れ株でカバー  日米同時最…
  5. ■東京株、NYダウ反落と首相辞任で先行き不透明  東京株式市場は米国雇用統計の弱含みでNYダウが反…
  6. ■株式分割銘柄:62社に拡大、投資単位引き下げで流動性向上  選り取り見取りで目移りがしそうだ。今…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る