【注目銘柄】シー・エス・ランバーは最高純益を大幅更新の業績上方修正を手掛かりに下げ過ぎ修正期待

 シー・エス・ランバー<7808>(JQS)は、今年1月14日に今2020年5月期通期業績の上方修正を発表し、好感して3990円の戻り高値へ600円高したが、ウクライナ情勢の緊迫化による全般相場の急落と同社が実施した自己株式立会外分売が響いて直近安値まで倍返しの急落となっていた。ただ業績上方修正では、純利益が、前期の過去最高を大幅更新予想にあり、PER評価も2.57倍~2.80倍、下げ過ぎ修正期待の買い物が増勢となっている。

■木材価格が高止まりしプレカット事業、建築請負事業とも好調

 同社の今5月期業績は、昨年10月に今期第2四半期(2021年6月~11月期、2Q)業績を上方修正するとともに未定としていた今5月期通期業績を開示した。今回の上方修正では、2Q累計業績が、昨年10月の上方修正値を上ぶれて着地するとともに、5月期通期業績をレンジ予想で上方修正した。売り上げは220億円~240億円(前期比35.2%増~47.5%増)と10月予想値を据え置いたが、営業利益は11億円~11億5000万円、経常利益は10億円、純利益は5億円~5億2000万円それぞれ引き上げ、営業利益34億円~35億5000万円(同2.41倍~2.53倍)、経常利益32億円~34億円(同2.38倍~2.53倍)、純利益19億円~20億円(同2.13倍~2.24倍)と見込み、純利益は、前期の過去最高8億9000万円を大幅に連続更新する。

 2021年春以来の木材不足・価格高騰の「ウッドショック」は、徐々に解消し価格も弱含みになると予想していたが、「ウッドショック」が長期化し、価格も高止まりしており、建築業界向けの代替材の提案を積極化するとともに適正利潤の確保に注力し、生産・配送効率を改善させたことが要因となった。今期2Q業績では、プレカット事業の出荷棟数、出荷坪数が続伸し、建築請負事業でも着工棟数が増加、大型木造施設の建築請負は10棟に達した。なお今期配当は、昨年10月の2Q累計業績上方修正時に年間80円(前期実績50円)に増配している。

■PER2倍台はJQ市場低PER順位のトップと出遅れ1月高値も一通過点

 株価は、昨年10月の今期2Q累計業績の上方修正・5月期通期業績の開示・年間配当の増配を歓迎して連続ストップ高を交えて上場来高値4000円まで2倍の大化けを演じ、2400円安値まで大きく調整し、今年1月の5月期通期業績の上方修正で3990円の戻り高値まで600円高したが、立会外分売(分売価格3032円)とウクライナ情勢の緊迫化による全般相場の急落が重なって2621円安値まで再調整した。PERは2.57倍~2.80倍とジャスダック市場のPERランキングでトップと出遅れているだけに、分売価格のクリアから今年1月の戻り高値へのキャッチアップを強め、一通過点となろう。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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