【編集長の視点】中外鉱業、金先物急騰を追い風に業績再上方修正期待、押し目買いの好機続く

■金属リサイクル原料の集荷増と工場稼働率上昇が寄与

 中外鉱業<1491>(東証スタンダード)は、前日3日に21円安の1146円と続落して引けた。同社株は、3月2日のニューヨーク商品取引所(COMEX)で、金先物価格が属急伸し一時、今年1月下旬以につけた史上最高値を更新したことで、取引時間中に1221円と上値を伸ばす場面があったが、今年1月15日につけた株式併合後の高値1271円が目前となったことから大引けに掛け目先の利益を確定する売り物が優勢となった。ただ金先物価格は、米国とイスラエルによるイラン攻撃、イランの報復攻撃のエスカレーションにより安全資産買いを強めてなお上値も追うことも想定されており、まだまだ押し目買いチャンスは続きそうだ。同社自体も、金価格上昇で今2026年3月期業績をすでに2回も上方修正し、期初の減益転換予想が連続増益に転換しており、見直し材料視されることが有力となる。

■金先物価格は地政学リスクの高まりで史上最高値に更新し業績押し上げ期待

 COMEXの金先物は、2月27日の1トロイオンス=5247.9ドルが、トランプ米大統領が軍事攻撃を開始した28日直後の翌週3月2日に68.7ドル高の5311.6ドルと急伸し一時、5434.1ドルと上値を伸ばし、今年1月29日につけた史上最高値5376.7ドルを上回った。軍事攻撃は当初、4日間の短期で終了するとしていたが、イランの報復攻撃を受け、4週間、あるいは長期化する可能性も言及されており、金先物価格の先行きを左右することになる。同価格は、今年1月29日の史上最高値5360.6ドル高まで買い進まれ、2月3日には4660ドルまで急落したもののバウンド途上にあり、地政学リスクの高まりとともに利益確定売りを交えながらも最高値抜けからさらに上値を目指す展開も想定される。

 同社の今2026年3月期業績は、この金先物価格の急騰と金属事業のリサイクル原料の集荷量が堅調に推移し工場稼働率が上昇したことのダブル効果で昨年11月と今年2月に合計2回上方修正された。今年2月の今期第3四半期(2025年4月~12月期、3Q)決算発表時の再上方修正では、売り上げ2710億円(前期比66.9%増)、営業利益21億8000万円(同53.8%増)、経常利益20億円(同61.6%増)、純利益12億8000万円(同5.1%増)と見込み期初の減益転換予想が連続増益と変わっている。なお今期3Q純利益は、再上方修正された通期利益を上回って着地しており、今回の金先物価格の再騰とともに3回目の上方修正の可能性もあり、未定としている期末配当の動向とともに要注目となる。

■PER12倍の修正で併合後高値を上抜き一段の上値追いにトライ

 株価は、株式併合(20株を1株に併合)の権利付き最終値52円に対して理論価格を上回る1160まで買われ、昨年11月の今期業績の上方修正では、材料出尽くし感を強めて併合後安値698円まで調整し、金先物価格の急騰とともに併合後高値1271円まで買い直された。ただその後の金先物価格の急落とともに985円と再調整し、今期業績の2回目の上方修正で併合後高値に肉薄しているところである。それでもPERは12.8倍と割安であり、併合後高値抜けから一段の上値追いにトライしよう。(情報提供:日本インタビュ新聞・インベストメントナビゲーター:株式投資情報編集長=浅妻昭治)

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