伊勢化学が高値を更新、「北」核実験の場合に放射性物質の飛来など想定され注目強まる

■北朝鮮船の韓国船射撃報道を受け「核実験へ段階挑発か」との見方

 伊勢化学工業<4107>(東証スタンダード)は10月25日、後場も一段ジリ高傾向となり、13時にかけては10%高の5740円(530円高)まで上げ、ほぼ2週間ぶりに2007年以来の高値を更新している。ヨウ素及びヨウ素化合物、電池材料に使用される金属化合物の生産や天然ガスの採取・販売を行い、放射性物質による被ばくを防ぐために使われることもあるヨウ素でも大手。24日未明、北朝鮮の船が南北境界付近で韓国船に射撃と伝えられ、さらに、複数のテレビや新聞が「北朝鮮、核実験へ段階挑発か」(日本経済新聞10月25日付朝刊)などと伝えたため、25日は被ばくを防ぐヨウ素が買い材料視されたとみられている。北風が強まるこの時期、核実験の規模・方法と風向きによっては日本まで放射性物質が飛来する可能性を懸念する様子がある。同じくヨウ素のK&Oエナジーグループ<1663>(東証プライム)も高値を更新している。

 報道によると、「韓国政府は北朝鮮が後ろ盾である中国の共産党大会の閉幕を待ったうえで、7回目の核実験を断行する可能性があると警戒してきた。共産党大会が22日に終わり、核実験の口実をつくるために韓国への挑発の段階を上げ始めたとの見方がある」(同)との見方が出ているようだ。また、24日には、ロシアがウクライナで放射性物質の拡散を狙って「汚い爆弾」を使用する可能性についても報道された。(HC)(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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