マーチャント・バンカーズの創薬ベンチャー・バイオジップコード社が譲受した糖尿病治療に関する2件の発明(国際特許出願)が米、欧、中、豪、韓でも審査開始に

マーチャント・バンカーズ

■滋賀医科大学との連携で糖尿病完治薬等の開発を推進

 マーチャント・バンカーズ<3121>(東証スタンダード)は11月21日、同社グループの創薬ベンチャー、株式会社バイオジップコード(以下、「バイオジップコード社」)が権利を譲受した糖尿病治療薬等の国際特許出願状況について開示を行った。

 バイオジップコード社は、国立大学法人滋賀医科大学)との産学連携により、糖尿病を完治させる治療薬等の研究・開発を推進するため、2022年1月にマーチャント・バンカーズが設立した。

 バイオジップコード社は、滋賀医科大学教授として、長年、「糖尿病の完治や細胞標的化技術」の研究に取り組んできた小島秀人氏他による糖尿病の治療法に関する2件の発明(2019年10月に国内特許出願。以下、「本件発明」)について、滋賀医科大学から権利を譲受けている。

 本件発明は、バイオジップコード社の事業の根幹をなす発明であり、2020年10月に、下記のとおり、PCT(特許協力条約)に基づく国際出願を行っているが、今般、日本、米国、欧州、中国、オーストラリア、韓国への国内段階移行(国際出願について、権利取得を希望する国で審査を受けるために、国際出願を国際段階から権利取得を希望する国へ移行させる手続き)に入り、国内移行手続(翻訳文の提出を含む)が完了し、審査開始となった。各国での審査が進むことで、事業のグローバル化に対応した権利化が期待できることとなった。

【糖尿病の治療法に関する2件の発明】

(2019年10月に国内特許出願)

〇<PCT/JP2020/039044 WO/2021/075535>(異常幹細胞を標的とする糖尿病治療)

〇<PCT/JP2020/039045 WO/2021/075536>(幹細胞遊走剤を使用した糖尿病治療)

 本件発明の発明者である小島秀人氏は、滋賀医科大学特別教授であり、バイオジップコード社の研究開発顧問として、糖尿病を完治させる治療薬等の研究・開発の中心的役割を担っている。

 現在、糖尿病治療のために種々の薬物が開発されているが、多くは血糖コントロールを目的としたものであり、糖尿病の進行防止には有効だが、糖尿病が完治することはない。さらに、いわゆる糖尿病合併症(神経害、腎症、網膜症など)も1型および2型に分類される糖尿病に共通して発症することが分かっているが、いったん発症すると完治は困難であるとされている。

 本件発明は、糖尿病が治らない原因となっている異常な幹細胞を、小島秀人氏が発見したことに基づくもので、その異常な幹細胞をターゲット(標的)とすることにより、糖尿病の新たな診断薬の開発や糖尿病を完治させる画期的な医薬品等の開発を進めるために必要なものである。

 バイオジップコード社では、本件発明に基づく、糖尿病関連の新たな医薬品の開発を目指し、糖尿病や糖尿病合併症に対する根本的な治療方法の開発をグローバルに進めていく計画だ。(HC)(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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