【どう見るこの株】レオクランは戻り試す、23年9月期は受注端境期で減収減益予想だが中期成長期待

 レオクラン<7681>(東証スタンダード)は、医療機関の問題解決に資する包括コンサルティング型の医療機器商社で、メディカルトータルリューション事業を主力としている。積極的にプロジェクト案件獲得を狙う狩猟型のビジネススタイルを特徴としているが、成長戦略としては狩猟型の特徴・強みを活かしながら、ボラティリティの抑制されたビジネスモデルの確立を目指すとしている。23年9月期は受注端境期のため減収減益予想としているが、前回の調整局面(20年9月期)との比較では高い収益水準を維持する見込みだ。積極的な事業展開で中期成長を期待したい。株価は23年9月期業績予想を嫌気して年初来安値を更新する場面があったが、目先的な売りが一巡して反発の動きを強めている。戻りを試す展開を期待したい。

■メディカルトータルソリューション事業を主力とする医療機器商社

 医療機関の問題解決に資する包括コンサルティング型の医療機器商社で、コンサルティングや医療機器・医療設備・医療情報システムの販売を行うメディカルトータルリューション事業を主力としている。さらに、医療機関で撮影されたCTやMRI等の医用画像を遠隔診断して情報提供する遠隔画像診断サービス事業、介護・福祉施設向けの給食事業も展開している。

 22年9月期のセグメント別売上高構成比はメディカルトータルリューション事業96%、遠隔画像診断サービス事業2%、給食事業1%、営業利益(調整前)はメディカルトータルリューション事業89%、遠隔画像診断サービス事業10%、給食事業1%だった。

 医療機器商社の多くが安定的な需要となる消耗品提供を軸としているのに対して、同社は顧客の長期管理や提案営業力を武器に、積極的に病院新増改築プロジェクト案件獲得による医療機器一括販売を狙う狩猟型のビジネススタイルを軸としていることが特徴である。なおメディカルトータルリューション事業では3年程度の周期で新増改築案件が端境期を迎えるため、業績のボラティリティが大きくなる傾向がある。

■狩猟型ながら、ボラティリティの抑制されたビジネスモデルを目指す

 成長戦略として狩猟型の特徴・強みを活かしながら、ボラティリティの抑制されたビジネスモデルの確立を目指すとしている。主力のメディカルトータルリューション事業で狩猟型ビジネスモデル(新増改築プロジェクト・大型機器案件、22年9月期売上高167億円)を活かしつつ、ITイニシアティブ展開(医療情報コンサルティングやITプロダクツのITソリューション、同1億円以下)を軸として、ボラティリティ抑制に向けたストック型ビジネス(IT・予防医療・保守・その他、同96億円)の強化や、自社製品開発とコンサルティングの強化による付加価値向上を推進する。

 新増改築のプロジェクト・大型機器案件に対しては、営業人員の増員や営業能力の向上などによる営業力強化で対応する。IT・予防医療・保守・その他では納品物のメンテナンスニーズ対応、電子カルテ対応などの医療情報システム構築、予防医療・検診センター支援、顧客接点継続による次回ニーズの早期確保などを推進する。さらにITソリューション事業を立ち上げて、自社アプリ開発(タッチパネル式問診票アプリBEAR-Dなど)や情報コンサルティングなどを強化する。そして従来型営業と異なる多元的な情報ルートを確立し、IT観点からの新増改築需要の探索・提案を強化する方針だ。

■23年9月期は受注端境期で減収減益予想だが中期成長期待

 23年9月期の連結業績予想は、売上高が22年9月期比16.0%減の250億円、営業利益が15.5%減の5億50百万円、経常利益が22.5%減の5億50百万円、親会社株主帰属当期純利益が17.6%減の3億60百万円としている。配当予想は22年9月期と同額の50円(期末一括)としている。

 3期ぶりの減収減益予想としている。受注の端境期で主力のメディカルトータルリューション事業が調整局面となる見込みだ。セグメント別の計画は、メディカルトータルリューション事業の売上高が16.3%減の240億円で営業利益(調整前)が16.3%減の4億80百万円、遠隔画像診断サービス事業の売上高が11.2%減の6億円で営業利益が9.0%減の60百万円、給食事業の売上高が0.5%減の4億円で営業利益が66.6%増の10百万円としている。なおメディカルトータルリューション事業の新増改築案件数は5件増加の17件を想定しているが、10億円未満の中小規模が多いため案件当たり単価は63%低下を見込んでいる。

 ただし前回の調整局面(20年9月期、全社売上高219億96百万円、営業利益2億04百万円)との比較では、高い収益水準を維持する見込みだ。メディカルトータルリューション事業は狩猟型のビジネスモデルだが、ストック的色彩の濃いビジネスを着実に積み上げてきた成果としている。また、医療情報システム/保守/予防医療などIT展開イニシアティブを担う領域は、ストック型の特性を発揮して順調に推移する見込みとしている。

 23年9月期は受注端境期のため減収減益予想としているが、積極的な事業展開で中期成長を期待したい。

■株価は戻り試す

 株価は23年9月期業績予想を嫌気して年初来安値を更新する場面があったが、その後は目先的な売りが一巡して反発の動きを強めている。週足チャートで見ると13週移動平均線に続いて26週移動平均線を突破した。基調転換を確認した形であり、戻りを試す展開を期待したい。12月16日の終値は2460円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS183円61銭で算出)は約13倍、今期予想配当利回り(会社予想の50円で算出)は約2.0%、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS2746円25銭で算出)は約0.9倍、時価総額は約48億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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