伊藤忠商事、クラウド領域でのシステム開発に強みを持つコムチュアと業務提携契約を締結

 伊藤忠商事<8001>(東証プライム)は29日、クラウド領域でのシステム開発に強みを持つシステムインテグレータであるコムチュア<3844>(東証プライム)と業務提携契約を締結したと発表。

 企業が多様な働き方や新たなビジネスモデルの創出を実現するうえで、クラウドプラットフォーム等のデジタル技術の活用は今や不可欠であり、社内システムのクラウド化や、企業の競争力を向上させるためのデータ分析・活用等の需要は、更なる成長が期待されている。

 一方で、システム開発の手法も変化し、顧客の業務要件に合わせた従来の開発手法だけでなく、各業界の業務を標準化したSaaS(Software as a Service)型アプリケーションに顧客の業務を寄せてシステムを開発することで、開発期間の短縮や迅速な機能追加などを実現することが、北米を中心に浸透している。日本でも同様の事例が増加傾向にあり、2025年のSaaS市場規模は、2020年度実績の約2倍となる1兆5,000億円規模まで成長が見込まれている(※1)。

 コムチュアは、Salesforce(※2)やSAP HANA Cloud(※3)に代表されるクラウドシステムの導入支援、システム開発、そして導入後の保守・運用まで一貫してサービス提供することに強みを持ち、ビッグデータ・AI、RPA等の新しい技術を取り入れながら、これらの成長領域へ積極的に取り組み、事業を拡大している業界のリーディングカンパニーである。

 伊藤忠商事は、この提携により、伊藤忠グループが有する国内外のネットワークと、コムチュアのクラウド領域でのシステム開発の能力を組み合わせ、システム開発だけでは解決できない顧客の業務標準化に向けたコンサルティングから業務プロセスのアウトソーシングまで一気通貫で提供するなど、より高い付加価値の創出を図っていく。

 これまで伊藤忠商事は、データマネジメント事業を展開するウイングアーク1st社や、データ活用事業を行うブレインパッド社、コンサルティング国内大手シグマクシス社といった企業と共にDX関連の事業を推進している。今回のコムチュアとの提携を通じて、市場や顧客の課題解決に根差したマーケットインの発想で、持続可能なデジタル社会の実現に貢献していくとしている。

※1 富士キメラ総研「ソフトウェアビジネス新市場2021年版」参照。
※2 SalesforceはSalesforce,Inc.の商標である。
※3 SAP HANA CloudはSAP SEの商標である。
(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■グローバルモデルに匹敵する日本語対応の高性能生成AIを4月から順次提供  ELYZAとKDDI<…
  2. ■優勝への軌跡と名将の言葉  学研ホールディングス<9470>(東証プライム)は3月14日、阪神タ…
  3. ■新たな映画プロジェクトを発表  任天堂は3月10日、イルミネーション(本社:米国カリフォルニア州…
2024年4月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930  

ピックアップ記事

  1. ■金先物と原油価格、史上最高値に迫る―地政学リスクが市場に与える影響  今週のコラムは、異例中の異…
  2. ■「虎」と「狼」の挟撃を振り切り地政学リスク関連株で「ピンチはチャンス」に再度トライ  東京市場は…
  3. ■海運株と防衛関連株、原油価格の動向に注目集まる  地政学リスクによる市場の不安定さが増す中、安全…
  4. ■中東緊張と市場動向:投資家の選択は?  「遠い戦争は買い」とするのが、投資セオリーとされてきた。…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る