クリーク・アンド・リバー社は環境試料の採取・運搬作業への適用性実験に協力、青森県六ヶ所村尾駮沼での30ℓ採水に大型ドローン活用

■船に代わる作業で人的リスク軽減と緊急時対応を可能に

 プロフェッショナル・エージェンシー事業を展開するクリーク・アンド・リバー社(C&R社)<4763>(東証プライム)は5月30日(火)、六ヶ所エンジニアリング(REC)が青森県六ヶ所村の尾駮沼(おぶちぬま)で行った採水実験に協力し、最大積載量55kgの大型ドローンによる約30ℓ分の湖沼水の採水・飛行・運搬したと発表。

 採水自体にかかった飛行時間は2分間ほどで、準備などを入れた全行程でも20分程度と、同作業をチャーター船を使った場合の数時間の作業よりも大幅に短縮できた。また、作業者の落水の危険性など人的リスクを軽減したほか、人が近寄れない場合の緊急時のドローン活用による採水の有効性も確認されている。

■青森県六ヶ所村尾駮沼で実施したドローン採水 概要

【実施日】2023年5月30日(火)
【実施場所】青森県六ヶ所村尾駮沼(おぶちぬま)
【作業内容】運搬用ドローン「XYZ55」を使用した湖沼水約30ℓの採水実験(最大積載量55Kg)
 協力:株式会社クリーク・アンド・リバー社
【作業体制】ドローンパイロット2名、補助1名、監視員1名

 今回の取り組みは、緊急時における湖沼の放射能濃度測定に、人が現場に近づかないでドローンによる作業が可能かどうかを検証するために実施された。通常は採水船をチャーターし、作業員4名程度が関与し出船して数時間かけて採水を行う場合が多いものの、船での作業は波の高さや強風による作業の危険性も考えられ、放射線量が高い場合などの緊急時調査では可能な限り人が直接採水するのは避ける必要があるという課題があった。

 今回の検証・調査では、RECが計画・採水治具を担当し、C&R社は大型の運搬用ドローンを使用した約30ℓの採水に協力している。作業を見学した関係者からは「湖沼水30ℓを目的の座標から採取できたことは単純にすごい」「風が比較的強い(6~7m/S)状況であったが、問題無く採取できていた」との高評価を得ている。

 今回の調査フライトを経て、海や川でのドローンの利用ができるかや、底土の採集でも可能かどうかなどの今後の検討課題も把握できた有意義な調査フライトとなった。C&R社では2018年よりドローン事業をスタートし、早くから大型ドローンでの重量物運搬実績を多数重ねている。今後も業務分野や地域に合わせ、ドローンメーカーや操縦士とのネットワークを活かした調査・点検や運搬、空撮、ショーなどのプロデュースを通じて、産業の発展に貢献していくとしている。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■グローバルモデルに匹敵する日本語対応の高性能生成AIを4月から順次提供  ELYZAとKDDI<…
  2. ■優勝への軌跡と名将の言葉  学研ホールディングス<9470>(東証プライム)は3月14日、阪神タ…
  3. ■新たな映画プロジェクトを発表  任天堂は3月10日、イルミネーション(本社:米国カリフォルニア州…
2024年4月
1234567
891011121314
15161718192021
22232425262728
2930  

ピックアップ記事

  1. ■金先物と原油価格、史上最高値に迫る―地政学リスクが市場に与える影響  今週のコラムは、異例中の異…
  2. ■「虎」と「狼」の挟撃を振り切り地政学リスク関連株で「ピンチはチャンス」に再度トライ  東京市場は…
  3. ■海運株と防衛関連株、原油価格の動向に注目集まる  地政学リスクによる市場の不安定さが増す中、安全…
  4. ■中東緊張と市場動向:投資家の選択は?  「遠い戦争は買い」とするのが、投資セオリーとされてきた。…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る