【注目銘柄】ジェイテックは連続最高純利益予想を手掛かりに連続増配に期待高まる

■名証メイン重複上場と東証スタンダード市場変更申請で知名度向上へ

 ジェイテック<2479>(東証グロース、名証メイン)は、前日4日に前日比変わらずの257円と25日移動平均線を出没するもみ合いを続けた。ただ目下集計中の前2024年3月期決算で純利益が、連続過去最高更新と予想されていることを手掛かりに、まだ未定としている配当の連続増配を催促して低位割安株買いも交錯した。前期も、3月期決算発表とともに配当を増配しており、再現期待につながっている。また昨年12月25日の名証メイン市場への重複市場に加え、東証スタンダード市場への上場変更申請の準備を開始したことも、側面支援材料視されている。

■テクノロジストの単価が上昇し労働工数も増加

 同社の目下集計中の2024年3月期業績は、売り上げ37億5000万円(前々期比18.0%増)、営業利益3億1000万円(同73.2%増)、経常利益3億1000万円(同42.4%増)、純利益1億7000万円(同29.2%増)と続伸が予想され、純利益は前々期の過去最高(1億3100万円)を更新する。顧客先の自動車業界や産業用機器業界でEV(電動)化、AI(人工知能)化、ビッグデータ活用などが急がれている事業環境下、同社の技術職知財リース事業でテクノロジストの単価が上昇し、労働工数が増加を続けていることが要因となる。今年1月31日に発表した2024年3月期第3四半期(2023年4月~12月期、3Q)業績は、前年同期比2.9%増収、16.4%営業増益、7.3%経常減益、6.2%純益減益と増減マチマチで着地したが、前年同期に計上した助成金収入が一巡したことによるもので、下期偏重型の同社の会計特性から期初予想に変更はないとしている。

 2024年3月期配当は、この3Q決算発表時も未定としていたが、前期の3月期決算発表時に期初予想の1円を5円に増配しており、この再現期待を強めている。なお同社は、主要顧客の自動車産業が集積している東海エリアでの知名度向上のために昨年12月25日に名証メイン市場に重複上場した。これに続いて東証スタンダード市場への上場変更の準備に入っており、社会的信用や知名度の向上による優秀な人材獲得につながるとともに、投資家層もより拡大され株価押し上げの好需給要因になると見込まれている。

■25日線出没の三角保ち合いからPER12倍の割安修正で上放れ

 株価は、下期偏重型の業績推移とともに200円台下位での下値固めが続き、今年1月には九州・熊本での台湾積体電路製造(TSMC)工場稼働開始人気の波及で327円高値まで買われる場面があった。足元では、25日移動平均線を出没する三角保ち合いを続けているが、PERは12.0倍と割安である。今年1月高値327円奪回から昨年7月高値364円を目指そう。(情報提供:日本インタビュ新聞社・Media-IR 株式投資情報編集部)

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