【編集長の視点】ジャステックは3Q好決算で8期ぶりの最高純益更新を見直して3連騰

編集長の視点

ジャステック<9717>(東1)は、56円高の1100円と3日続伸して始まり、7月7日につけた年初来高値1238円を視界に捉えている。前日1日大引け後に今11月期第3四半期(3Q)決算を発表、大幅続伸して着地したことから、11月通期純利益が、今年5月の上方修正通りに8期ぶりに過去最高を大幅に更新することを見直し、内需関連の割安株買いが増勢となっている。5月の業績上方修正時にストップ高した急伸特性の再現期待も高めている。

■主力取引先の金融・保険業界向けの受注が増加し繰延税金資産計上も寄与

3Q業績は、前年同期比15.5%増収、44.3%経常増益、4.12倍純益増益と大幅に続伸した。企業収益の改善を背景に、大手企業のシステム化投資が積極化し、ソフトウェア開発事業で、主力取引先の金融・保険業界向けの基幹業務案件や再構築案件の受注が増加し、電力・運輸業や流通・サービス業向けも堅調に推移して原価率が改善し、海外子会社の業績伸び悩みをカバー、純利益は、海外子会社解散に伴って繰延税金資産を計上し法人税等調整額が大幅に減少したことで増益率を拡大した。

今11月期業績は今年5月の上方修正値を据え置き、売り上げ143億3000万円(前期比14.4%増)、経常利益18億5100万円(同33.6%増)、純利益25億3000万円(同3.2倍)と見込み、純利益は、2007年11月期の過去最高(11億4600万円)を大幅に更新する。ただ、3Q業績は、この通期業績に対して経常利益が78.8%、純利益が95.2%の高利益進捗率をそれぞれ示しており、期末に向けて業績再上ぶれ期待も続く。

■25日線水準からPER7倍台の割安修正で高値奪回が有望

株価は、今年5月の今期業績の上方修正でストップ高して1000円大台に乗せ、第2四半期累計業績の大幅増収増益着地が続いて年初来高値1238円まで上値を伸ばし、世界同時株安にツレ安して920円安値と突っ込み、25日移動平均線水準の1000円台大台を出没してきた。PERは7倍台と超割安であり、高値奪回から上値チャレンジが続こう。(本紙編集長・浅妻昭治)

関連記事


手軽に読めるアナリストレポート
手軽に読めるアナリストレポート

最新記事

カテゴリー別記事情報

ピックアップ記事

  1. ■東京大学発スタートアップが開発、19自由度のヒューマノイドロボット  東京大学発スタートアップH…
  2. ■売却面積は約1.6倍に、総額1,785億円超の譲渡価額  東京商工リサーチは6月30日、2024…
  3. ■従来の検索では見つけられなかった本との出会いを創出  富士通<6702>(東証プライム)傘下の富…
2025年8月
 123
45678910
11121314151617
18192021222324
25262728293031

ピックアップ記事

  1. ■株主還元強化が市場の安心材料に  東京エレクトロン<8035>は8月1日、2025年3月期の業績…
  2. ■市場の霧が晴れ始めた、個別銘柄の好調が投資家を惹きつける  前週31日の植田和男日銀総裁の記者会…
  3. ■利上げか、現状維持か?日銀総裁の決断で明暗分かれる8月相場  日銀の金融政策を巡る不確実性が続く…
  4. ■選挙惨敗の石破首相に退陣要求、政局混迷の行方  まるで狂言の『乳切木』(ちぎりき)を観るようであ…
  5. ■九州地盤銘柄に割安感、福証単独上場企業にも注目集まる  東京エレクトロンやアドバンテストなどの半…
  6. ■参院選で与党過半数割れ、石破政権の行方不透明に  7月20日投開票の参議院議員選挙は、大手メディ…

アーカイブ

「日本インタビュ新聞社」が提供する株式投資情報は投資の勧誘を目的としたものではなく、投資の参考となる情報の提供を目的としたものです。投資に関する最終的な決定はご自身の判断でなさいますようお願いいたします。
また、当社が提供する情報の正確性については万全を期しておりますが、その内容を保証するものではありません。また、予告なく削除・変更する場合があります。これらの情報に基づいて被ったいかなる損害についても、一切責任を負いかねます。
ページ上部へ戻る