綿半HDの24年3月期は営業利益が17.5%増加、今期は4月から新物流センターも稼働

(決算速報)
■共同配送・共同仕入れを開始

 綿半HD(綿半ホールディングス)<3199>(東証プライム)の2024年3月期の連結決算(5月10日午後発表)は、建設事業が減収減益となったものの、ホームセンターや食品スーパー、ドラッグストアなどの小売り事業や貿易事業は増収増益で、持株会社である綿半HDを中核として、各グループ会社が事業価値の向上、新規事業領域の創出に努め、時代の流れに適合した事業ポートフォリオの構築に取組んだ結果、売上高は前期比4.6%減の1280億72百万円、営業利益は同17.5%増の28億22百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は同12.2%増の18億54百万円となった。

 小売り事業では、「流通網の拡大」の取組みとして世界各地から食料品を直接仕入れるなど、新たな仕入先の開拓に注力。共同配送・共同仕入れを開始することで物流の効率化を図り、鮮度の高い商品をより安く提供できるようになった。自社の新物流センター(長野県飯田市)が24年4月1日に稼働を開始した。

 建設事業では、木造建築、鐵構、屋根外装改修、自走式立体駐車場等を展開し、柱のない開放的な空間を短工期で実現した、木造システム建築『PRESTWOOD』や超軽量太陽光システム『LIGHTON SOLAR』、介護施設や保育施設などの非住宅木造建築などを販売開始したほか、ミャンマー、大連に加え、新たにベトナムにCADセンターを開設。先行投資も活発化させた。

 貿易事業では、世界20か国以上から天然由来の医薬品・化成品原料の輸入販売、不妊治療薬の原薬製造等を行っており、海外ネットワークを活かした食品の輸入販売に注力した。

 今期・25年3月期の連結業績は、売上高が1320億円(前期比3.1%増)、営業利益は31億70百万円(同12.3%増)、経常利益は33億70百万円(同4.1%増)、親会社株主に帰属する当期純利益は19億円(同2.5%増)を予想する。

 24年4月1日に自社の新物流センター(長野県飯田市)が稼働を開始し、更なる商品数の拡大・原価低減を進め、顧客還元を充実させる。持株会社である綿半HDを中核として、各グループ会社が最大12%の賃上げをはじめとした積極的な人的投資を行った。メキシコから輸入しているウチワサボテンの実を使用した『プリックリーペアパウダーHID-6036』を開発するなど、健康に優しい自然派オーガニック商品の開拓に取組んでいる。また、家畜の健康をサポートする100%天然植物由来の動物飼料添加物を使用した飼料の研究開発を引続き指針する。(HC)(情報提供:日本インタビュ新聞社・Media-IR 株式投資情報編集部)

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