ジェイテックの前3月期は期初予想未達だったが売上高、各利益とも連続で最高を更新

(決算速報)
■当局の指針変更(訓練生数の抑制)など影響、今期は53%増益めざす

 技術者派遣などを行うジェイテック<2479>(東証グロース)の2024年3月期・連結決算(2024年5月10日午後発表)は、関係省庁の指針変更(訓練生数の抑制)の影響などがあり、期初に設定した予想数値には未達となったが、売上高は前期比2.0%増の32億42百万円で、営業利益は同28.1%増の2億29百万円、親会社株主に帰属する当期純利益は同24.5%増の1億63百万円と好調だった。売上高、各利益とも連続で最高を更新した。

 多くの産業界で人手不足が続き、特に派遣や請負等、同社グループの主力事業である技術職知財リース事業では、引き続き顧客企業からのニーズが強く、業界内での人材獲得がますます厳しくなり思うように増員が図れない中で、テクノロジストと呼称する優秀エンジニアの稼働率は高水準を維持、高付加価値業務への配属などの施策で平均単価は引き続き上昇し、売上高は対前期末比で増加となった。また、費用面では、トップラインの伸びに伴い原価率が低下、また、全社的な業務効率化やコスト削減努力により、販売費及び一般管理費の膨らみが抑制された。

 「技術職知財リース事業」では、テクノロジスト需要が引き続き高く、主に稼働率と平均単価の上昇により、セグメント利益は前期末比5.3%増加した。「一般派遣及びエンジニア派遣事業」では、コロナ禍の影響に端を発して、引き続き休止している業務もあり、セグメント損益は連続損失だったが、損失額は前期比で21%軽減した。

 今期・25年3月期は、第5世代移動通信システム関連技術、次世代自動車関連技術、AI関連技術等の最新技術を含めた開発需要は依然旺盛と予測され、さらなる技術系人材の確保に尽力するとともに、技術力向上のための研修設備やカリキュラムの強化を進め、中期経営計画として掲げている「テクノロジスト700人体制」の構築を進める。

 連結業績予想は、売上高37億50百万円(前期比15.6%増)、営業利益3億50百万円(同52.7%増)、親会社株主に帰属する当期純利益1億93百万円(同17.8%増)。売上高、各利益とも続けて最高を更新することになる。(HC)(情報提供:日本インタビュ新聞社・Media-IR 株式投資情報編集部)

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