ミロク情報サービスは25年3月期2桁営業増益・連続増配予想

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 ミロク情報サービス<9928>(東証プライム)は5月13日の取引時間終了後に24年3月期連結業績を発表した。営業利益は前期比横ばいにとどまったが概ね計画水準で着地した。主力のERP製品が好調に推移し、人件費や広告宣伝・販売促進費などの増加を吸収した。そして25年3月期は2桁営業増益・連続増配予想としている。新規顧客獲得やサブスクリプション型への移行加速などにより、人件費増加などを吸収する見込みだ。なお事業環境の変化などを踏まえて成長戦略を再考し、前中期経営計画をアップデートする形で28年度までを対象期間とする新中期経営計画を策定した。積極的な事業展開で収益拡大基調だろう。株価は4月の直近安値圏から切り返しの動きを強め、25年3月期予想も好感する動きとなった。戻りを試す展開を期待したい。

■24年3月期営業利益横ばい、25年3月期2桁営業増益・連続増配予想

 24年3月期の連結業績は売上高が23年3月期比6.1%増の439億71百万円、営業利益が0.4%増の61億10百万円、経常利益が8.0%増の63億06百万円、親会社株主帰属当期純利益が12.5%増の42億38百万円だった。配当は23年3月期比5円増配の50円(期末一括)とした。配当性向は35.3%となる。

 営業利益は前期比横ばいにとどまったが概ね計画(61億円)水準で着地した。主力の会計事務所・中小企業向け各種ERP製品の販売が好調に推移し、人的資本経営戦略に基づく人件費の増加、広告宣伝・販売促進費の増加などを吸収した。営業外損益では持分法投資損益が3億65百万円改善(23年3月期は投資損失3億28百万円、当期は投資利益38百万円)した。特別利益では投資有価証券売却益が1億33百万円増加、特別損失では減損損失6億88百万円計上、前期計上の貸倒引当金繰入額1億44百万円が一巡、のれん償却額が3億03百万円減少した。

 品目別売上高は、システム導入契約売上高が1.6%増の240億35百万円(内訳はハードウェアが12.1%増の44億14百万円、ソフトウェアが7.1%減の128億17百万円、システム導入支援サービス等のユースウェアが15.2%増の68億02百万円)、サービス収入が14.1%増の162億59百万円(内訳は会計事務所向け総合保守サービスTVSが1.2%増の25億64百万円、ソフトウェア使用料収入が44.0%増の56億65百万円、企業向けソフトウェア運用支援サービス収入が4.6%増の59億45百万円、ハードウェア・ネットワーク保守サービス収入が4.3%増の15億83百万円、サプライ・オフィス用品が14.2%減の4億99百万円)、その他が3.3%増の36億77百万円だった。中堅・中小企業向けERP製品のサブスクリプション型への移行促進により、ソフトウェア使用料収入などストック収益となるサービス収入が大幅に伸長した。

 全社ベースの業績を四半期別に見ると、第1四半期は売上高が104億84百万円で営業利益が14億30百万円、第2四半期は売上高が106億90百万円で営業利益が13億69百万円、第3四半期は売上高が116億17百万円で営業利益が17億47百万円、第4四半期は売上高が111億80百万円で営業利益が15億62百万円だった。

 25年3月期の連結業績予想は売上高が24年3月期比3.5%増の455億円、営業利益が10.3%増の67億40百万円、経常利益が7.0%増の67億50百万円、親会社株主帰属当期純利益が4.7%増の44億40百万円としている。配当予想は24年3月期比5円増配の55円(期末一括)としている。連続増配で予想配当性向は37.1%となる。

 2桁営業増益・連続増配予想としている。新規顧客獲得による顧客基盤の拡大、サブスクリプション型への移行加速などにより、人件費増加などを吸収する見込みだ。なお事業環境の変化などを踏まえて成長戦略を再考し、前中期経営計画をアップデートする形で28年度までを対象期間とする新中期経営計画を策定した。積極的な事業展開で収益拡大基調だろう。

■株価は戻り試す

 株価は4月の直近安値圏から切り返しの動きを強め、25年3月期予想も好感する動きとなった。戻りを試す展開を期待したい。5月14日の終値は1750円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS148円40銭で算出)は約12倍、今期予想配当利回り(会社予想の55円で算出)は約3.1%、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS892円77銭で算出)は約2.0倍、そして時価総額は約609億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・Media-IR 株式投資情報編集部)

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