イクヨ、中国自動車部品メーカーの株式51%取得へ、シナジー効果と事業継続性強化を狙う

■自動車用樹脂成形品市場の成熟化に対応、2030年までに完全子会社化へ

 イクヨ<7273>(東証スタンダード)は9月25日、取締役会において、中国の自動車部品メーカーであるKunshan Veritas Automotive Systems Co., Ltd.の株式51%を取得し、子会社化することを決議したと発表。この決定は、自動車用樹脂成形品市場の成熟化と厳しい業界競争を背景に、品質向上、コスト削減、販路拡大などのシナジー効果を狙ったもの。

 株式取得は2段階で行われ、2025年3月31日に51%、2030年3月31日に残りの49%を取得する予定。対象企業は2011年に設立され、自動車部品、燃料パイプ、ガソリン微粒子フィルター、ターボ充電システムなどを主に製造している。2023年12月期の売上高は約137億円、当期純利益は約16億円。

 イクヨは、この株式取得により日本以外での事業活動が可能となることも重視している。南海トラフ地震などの自然災害リスクに対する事業継続計画(BCP)の観点からも、海外拠点の確保は重要な意味を持つ。今後、株式取得の手続きや内容が確定次第、業績への影響を含めて詳細を公表する予定。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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