
■4社協働で国内製造体制を強化
キッズウェル・バイオ<4584>(東証グロース)は5月22日、15円高(8.77%高)の186円まで上げて急反発している。同社は本日9時過ぎに、厚生労働省の「バイオ後続品国内製造施設整備支援事業」に関し、アルフレッサ ホールディングス<2784>(東証プライム)、カイオム・バイオサイエンス<4583>(東証グロース)と共同で申請し、採択されたと発表。さらに、台湾のMycenax Biotech Inc.(MBI)を加えた4社で協働体制を構築し、バイオシミラー(バイオ後続品)の原薬・製剤製造施設の国内整備と、同事業の推進に取り組む方針である。本助成事業は、国内での安定供給を目指し、ノウハウ・人材・基盤を備えた企業を支援対象とするものである。
背景には、バイオ医薬品の特許切れによるバイオシミラー市場の拡大と、厚労省による使用促進政策がある。一方で、日本国内の製造能力は限定的であり、多くを輸入に頼っている現状がある。キッズウェル・バイオは、既に国内初のバイオシミラー上市実績を持ち、カイオムとの業務提携を通じて新たな開発にも着手している。製造から供給までを一貫して担える国内サプライチェーンの構築を視野に、各社との協議と準備を進めてきた。
今回の採択を契機に、バイオシミラー原薬・製剤の製造施設整備を国内候補地で本格化させる。同時に、新規開発にも連動させ、国内での安定供給実現を図る。さらに、当該施設を通じて人材育成にも寄与し、バイオ医薬品産業全体の発展に貢献する構えである。各社の強みを持ち寄ることで、本助成事業の成果最大化を目指すとしている。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)