マルマエ、半導体需要拡大で26年8月期大幅増収増益見通し、株価は22年以来の高値圏
- 2026/1/7 07:44
- アナリスト銘柄分析

マルマエ<6264>(東証プライム)は、精密部品事業(マルマエ)として半導体・FPD製造装置に使用される真空部品や電極などの精密切削加工、および機能材料事業(25年4月に子会社化したKMAC)として半導体スパッタリングターゲット用超高純度アルミニウム製品などを展開している。26年8月期第1四半期は大幅増収増益(前期第3四半期より連結決算に移行したため前年同期の非連結業績との比較)だった。精密部品事業は半導体分野で消耗品の需要が好調に推移し、機能材料事業の業績も寄与した。そして通期は半導体関連の需要拡大やKMACの通期連結効果(前期は5ヶ月分)により大幅増収増益予想としている。第1四半期が順調であり、積極的な事業展開で収益拡大基調だろう。株価は急伸して22年以来の高値圏だ。利益確定売りをこなしながら上値を試す展開を期待したい。
■半導体・FPD製造装置向けの精密切削加工を展開
精密部品事業(マルマエ)として半導体・FPD製造装置に使用される真空部品や電極などの精密切削加工、および機能材料事業(KMAC)として半導体スパッタリングターゲット用超高純度アルミニウム製品などを展開している。また作業補助・介護ロボットの開発(鹿児島大学と共同研究)では、18年7月に第二種医療機器製造販売業の許可を取得し、医療機器製造業の登録を行った。なおKMACの株式取得にあたって25年4月に設立したSPC(特別目的会社)のKMXを、26年1月1日付で吸収合併した。
25年8月期は、精密部品事業が売上高77億09百万円で営業利益(全社費用等調整前)18億23百万円、機能材料事業(5ヶ月分)が売上高36億94百万円で営業利益3億85百万円(のれん償却額1億25百万円控除後)だった。売上高の内訳は、精密部品事業が半導体分野61億36百万円、FPD分野12億86百万円、その他分野61百万円、機能材料事業がIT器材分野(半導体・FPD製造用ターゲット材向け消耗材、アルマイト処理等)13億52百万円、半導体装置部材分野(半導体エッチング装置用の真空チャンバー等)7億12百万円、基礎素材分野(電解コンデンサ用・HDD用の高純度アルミ等)16億25百万円だった。
■消耗品受注拡大による安定成長を推進
25年7月に策定した中期事業計画「Fusion2028」では、グループ経営方針に「素材と加工の技術力で社会に貢献する」を掲げ、グループ中期経営戦略は新素材・新技術の創出による顧客ニーズ取り込み、消耗品受注拡大による安定成長とした。そして最終年度28年8月期の目標数値には売上高250億円、営業利益56億円、ROIC15%を掲げた。株主還元については年間30円を最低配当額(通期最終損益赤字時は再検討)として、配当性向35%以上を目標とする。
セグメント別の計画(28年8月期)は、精密部品事業が売上高120億円(半導体既存分野60億円、半導体新規分野40億円、FPD・その他分野20億円)、営業利益36億円、営業利益率30%で、機能材料事業が売上高130億円(IT器材分野38.7億円、半導体装置部材分野36.1億円、基礎素材分野55.1億円)、営業利益23億円、営業利益率18%、そして共通営業費用3億円としている。
また中長期的な取り組みとしてサステナビリティ戦略を推進する。太陽光・蓄電池導入などによりサプライチェーン全体でのGHG削減に取り組むほか、人材・ガバナンス面ではエンジニア育成、全社的リスク管理強化などを推進する。
25年2月には、国際的な環境非営利団体CDPによる2024年度の気候変動に関する調査において、中小企業向け評価(SME)で最高スコアとなる「B」スコア(マネジメントレベル)を取得した。22年度には「D」スコア(情報開示レベル)、そして23年度には「C」スコア(認識レベル)を取得しており、着実なスコアの向上を実現している。
■26年8月期大幅増収増益予想で1Q順調
26年8月期の連結業績予想(KMACを通期連結、前期は5ヶ月分を連結)は、売上高が前期比50.8%増の172億円、営業利益が33.1%増の28億円、経常利益が34.3%増の26億円、親会社株主帰属当期純利益が25.4%増の17億円としている。配当予想は前期比16円増配の56円(第2四半期末28円、期末28円)としている。連続増配で予想配当性向は41.7%となる。
第1四半期の連結業績は売上高が42億44百万円、営業利益が7億01百万円、経常利益が6億55百万円、親会社株主帰属四半期純利益が4億34百万円だった。前期第3四半期よりKMACを新規連結して連結決算に移行したため、前年同期の非連結業績(売上高19億11百万円、営業利益4億44百万円、経常利益4億43百万円、親会社株主帰属四半期純利益3億08百万円)との比較で、大幅増収増益(売上高は22.0%増収、営業利益は57.7%増益、経常利益は47.6%増益、親会社株主帰属四半期純利益は41.0%増益)だった。
精密部品事業(マルマエ)は売上高が18億05百万円で営業利益(全社費用等調整前)が3億31百万円(前年同期は売上高18億25百万円、営業利益4億44百万円)だった。分野別の売上高は半導体分野が0.4%減の15億11百万円、FPD分野が32.3%減の2億04百万円、その他分野が28.2%減の29百万円だった。半導体分野は新規装置向けが低調だったが、消耗品の需要が好調に推移した。FPD分野はOLED向けの設備投資が停滞した。利益面は販管費の増加に加え、売上が期初にやや低迷したことも影響して減少した。
機能材料事業(KMAC)は売上高が24億38百万円で営業利益が3億71百万円(のれん償却額75百万円控除後)だった。分野別の売上高はIT器材(半導体・FPD製造用ターゲット材向け消耗材、アルマイト処理など)が8億97百万円、半導体装置部材(半導体エッチング装置用の真空チャンバーなど)が4億01百万円、基礎素材(電解コンデンサ用・HDD用の高純度アルミなど)が11億37百万円だった。IT器材は超高純度ターゲット材やCVD向け消耗品が好調だった。半導体装置部材は真空チャンパーが客先在庫調整の影響を受けたが、市場回復により26年2月より正常化を見込んでいる。基礎素材は高純度品の前倒し納入があったが、小口素材販売がやや停滞した。
通期の連結業績予想は据え置いている。精密部品事業(マルマエ)が半導体分野を中心とする需要回復に伴って伸長し、機能材料事業(KMAC)の通期連結も寄与する。セグメント別の計画は、精密部品事業(マルマエ)の売上高が82億円で営業利益が19億円、機能材料事業(KMAC)の売上高が90億円で営業利益が12億円としている。
第1四半期の進捗率は売上高25%、営業利益25%、経常利益25%、親会社株主帰属当期純利益26%と順調である。積極的な事業展開で収益拡大基調だろう。
■株主優待制度は毎年8月末時点で6ヶ月以上継続保有株主対象
株主優待制度(詳細は会社HP参照)については、毎年8月末日現在で6ヶ月以上継続1単元(100株)以上保有株主を対象としてクオカードを贈呈している。
■株価は急伸して22年以来の高値圏
株価は急伸して22年以来の高値圏だ。利益確定売りをこなしながら上値を試す展開を期待したい。1月6日の終値は2291円、今期予想連結PER(会社予想の連結EPS134円26銭で算出)は約17倍、今期予想配当利回り(会社予想の56円で算出)は約2.4%、前期実績連結PBR(前期実績の連結BPS643円76銭で算出)は約3.6倍、そして時価総額は約299億円である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)





















