【業績相場への転換点を読む】利上げ局面で浮上する注目セクター

■金融政策転換が映す相場の地殻変動、投資視点は次の段階へ

 長期にわたり株式市場を押し上げてきた金融緩和相場は、いま大きな転換点を迎えつつある。日銀の政策スタンスに変化の兆しが見え始めたことで、これまでの「資金余剰」を背景とした金融相場から、企業業績の実力が問われる業績相場への移行が現実味を帯びてきた。金利環境の変化は業種・銘柄間の優劣をより鮮明にし、相場の主役交代を促す契機となる。こうした局面で注目すべきセクターはどこか。利上げ局面を正面から受け止める業種に、次の投資テーマを探る。

■金融相場から業績相場へ、日銀政策転換が示す株式市場の次の主役

 植田和夫日銀総裁は、昨年12月25日の講演で金融政策について「金融緩和の度合いを適切に調整していく」と強調した。株式相場の観点では、その直前の12月19日に金融政策決定会合で決定された0.25%の政策金利引き上げが、金融相場から業績相場への転換を示すシグナルであった可能性がある。

 金融相場では、日経平均株価が5万2636円の史上最高値まで買い進まれた。これを踏まえると、業績相場ではさらに上値を追うのか、それとも業績失速を受けて下値調整に入るのかが焦点となる。新春入りとともに発表が本格化する2月・3月期決算企業の第3四半期業績が、重要な判断材料となろう。なかでも業績の上方修正銘柄が、相場の主役としてクローズアップされる可能性が高い。

■利上げ効果が直撃する銀行株、利ザヤ拡大と預金獲得競争の行方

 その有力候補として注目したいのが銀行株である。昨年12月19日の利上げにより、貸出金利の上昇に伴う利ザヤ拡大が期待されるが、評価材料はそれだけではない。利上げと同時に、メガバンクを筆頭に各行が預金金利の引き上げに動き、金利引き上げ競争と預金獲得競争が激化している。

 この局面では、競争の優勝劣敗が業績に直接反映される。昨年8月、11月には業績を上方修正し、配当を増配した銀行も多く見られたが、こうした動きの再現を先取りする戦略は有効とみられる。

■低PER・低PBR銘柄に再評価余地、地銀株を中心に業績上ぶれを先取り

 すでに業績を上方修正し、なお低PER・低PBR水準にとどまる銘柄としては、しずおかフィナンシャルグループ<5831>(東証プライム)、三十三フィナンシャルグループ<7322>(東証プライム)、第四北越フィナンシャルグループ<7327>(東証プライム)、十六フィナンシャルグループ<7380>(東証プライム)、ふくおかフィナンシャルグループ<8354>(東証プライム)、百五銀行<8368>(東証プライム)、山梨中央銀行<8360>(東証プライム)、ほくほくフィナンシャルグループ<8377>(東証プライム)、佐賀銀行<8395>(東証プライム)、京葉銀行<8544>(東証プライム)、フィディアホールディングス<8713>(東証プライム)、池田泉州ホールディングス<8714>(東証プライム)などが挙げられる。利上げ局面における業績上ぶれ余地を見据え、引き続き注視しておきたい。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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