リーダー電子がAI Picassoを完全子会社化、生成AI強化へ、動画制作自動化の布石

■動画制作の手作業解消に向け生成AI技術を導入

 リーダー電子<6867>(東証スタンダード)は6月16日、画像生成AIを開発・運営するAI Picassoの全株式を取得し、完全子会社化すると発表した。動画制作市場の成長に対応するため、同社は2020年以降、VMA(Video Management Automation)事業を新たな領域として推進しており、動画制作工程の自動化・省力化に資するソリューションの開発に注力してきた。その一環として、昨年度よりAI Picasso社への業務委託による協業を行っていた。

 動画制作の現場では、バーチャル・スタジオやアニメ、VRライブなどの領域で急速な需要拡大が見込まれているが、人的リソースの不足が深刻化し、制作能力のボトルネックとなっている。特に実写とCGの合成などにおいては膨大な手作業が依然として必要とされており、生成AI技術の活用が課題解決の鍵とされている。同社は業務委託を通じてAI Picasso社の技術的優位性を確認し、今後のVMA事業の加速に不可欠と判断し、株式取得に至った。

 取得株数は15,517株、取得価額は1億9990万円。AI Picasso社は2022年設立で、代表は宮内和貴氏。本社は東京都港区にあり、資本金は2,010万円。主要株主はAIdeaLab(64.45%)、カヤック(35.55%)であった。株式譲渡実行日は7月1日を予定しており、2026年3月期第2四半期よりリーダー電子の連結子会社として業績に反映される見通しである。今後の連結業績への具体的な影響は現在精査中で、判明次第公表される予定である。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)

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