
■全従業員対象の教育プログラムでAI人材を育成
MIXI<2121>(東証プライム)は8月21日、全従業員に導入した「ChatGPT Enterprise」の活用による成果を発表した。導入から3か月未満でアクティブユーザー率は80%に達し、1,800以上のカスタムGPTが自発的に作成されるなど、生成AIの定着が進んでいる。利用者の99%が生産性向上を実感し、月間約17,600時間、1人あたり月間約11時間の業務効率化効果が確認された。
同社は全従業員を対象に「ChatGPT 101トレーニング」や新卒社員向けワークショップを実施し、エンジニアにはOpenAI Agents SDKを用いたハッカソンを展開するなど、社内教育体制を整備した。これにより社員自らが業務改善ツールを開発する機運が高まり、非エンジニアからも主体的な活用が広がっている。実際に法務部では規約確認時間を短縮し、マーケティング部では海外版「FamilyAlbum」の企画工数を削減するなど、具体的な成果が各部門で報告されている。
さらに、投資事業部では「VCファンド初期検討サポートくん」により作業時間を最大90%短縮、経営推進本部ではアシスタントBotにより申請業務の効率化を実現した。同社は今後、ナレッジベースの拡充やOpenAIのプログラム活用を進め、AIを業務インフラとして定着させる方針である。MIXIは生成AIの積極活用を通じ、「コミュニケーション×AI」の新たな体験価値の創出を目指す考えを示している。(情報提供:日本インタビュ新聞社・株式投資情報編集部)